株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)は、2015年12月からのストレスチェック義務化を受け、さまざまな職場におけるストレスチェック実施に対応するため、クラウド型生涯健康管理サービス「Health Data Bank(ヘルスデータバンク)」注1の機能強化を行い、4月1日より提供開始します。
今回の機能強化では、問診回答によるフィードバックに中央労働災害防止協会(以下:中災防)が開発した「ヘルスアドバイスサービス」に基づいたコメントを選択できるようになりました。これにより、従業員は専門用語がなく分かりやすいアドバイスをもとに生活習慣の改善ができるようになります。さらにクラウドOCR機能を追加することで、OA環境がない事業場であっても、紙の問診表をスキャナーや複合機で内容を読み取り、診断が行えるようになりました。これにより担当部門のWebエントリー作業が不要となるほか、誤入力等のリスクも低減することができます。 また、今回の機能強化を反映した、Webサイトにて簡易に申し込み可能な「Health Data Bank SC(ストレスチェック)」も、4月1日より販売開始します。 NTTデータは今後も「Health Data Bank」においてストレスチェック機能の充実を図るとともに、企業の健康経営を推進するためのソリューションを提供することで、2018年度までに10,000社での導入を目指します。
背景
2015年12月1日に改正労働安全衛生法が施行され、50人以上の事業場においてストレスチェックが義務化されました。NTTデータの生涯健康管理サービス「Health Data Bank」では、2005年からストレスチェック対応機能を提供してきましたが、ストレスチェック義務化にあわせた機能改修を実施するとともに、2015年4月からは、ストレスチェック対応機能のみを使用できるメニューの販売を開始しました。
1.中災防のコメントロジックを採用 現在「Health Data Bank」では、従業員に対し問診回答によるフィードバックを提示する際、職業性ストレス簡易調査票注2の標準的なアドバイスロジックに基づくコメント(以下:標準コメント)を表示しています。標準コメントは、本人のストレスについて詳細なアドバイスを提示できる一方、分量が多く複雑化するケースもあるため、ストレスチェックを担当する産業医等から、より平易なコメントを表示させたいとの要望がありました。 そこで今回は中災防が開発した、専門用語を使わず分かりやすいリポートを提供する「ヘルスアドバイスサービス」のアドバイスロジックによるコメントを選択できるようにしました。これにより産業医等は面接指導等においても、より平易なコメントを用いたアドバイスが可能になり、従業員も分かりやすいフィードバックをもとに生活習慣の改善を行うことができます。
2.OA環境のない従業員への対応 現在「Health Data Bank」では、主にパソコンを使用するWeb問診によるストレスチェック機能を提供しています。今回のストレスチェック義務化では、情報提供に関する本人同意をストレスチェック結果の参照後に取得する必要があるなど、Web問診のメリットが生きる制度となっている一方で、職場や勤務形態等により必ずしもすべての従業員がWeb問診に回答できる環境にない場合があります。Web問診の全面的採用が難しく、書面による問診を実施する場合、担当部門等によるエントリー作業等が必要であり、負担となっていました。 そこで今回NTTデータの帳票OCRソフト「Prexifort-OCR(プレキシフォートOCR)」の技術を活用し、「Health Data Bank」においてPDF形式の問診回答を読み込む機能を追加しました。これにより、スキャナーや複合機があれば、エントリー作業や専用のOCRソフトの導入等を必要とすることなく、「Health Data Bank」でのストレスチェック機能が利用可能となります。そのため、担当部門のエントリー作業の削減および誤入力リスクを低減することができます。