<グローバルな買収が加速、ブルーオーシャンはあるか?>
◎2011年11月17日(木)更新
2011年11月16日、マネックスグループは、米国子会社であるトレードステーション社(TradeStation Group, Inc.)が外国為替証拠金取引(FX)事業を営む米国のIBFXグループ(IBFX Holdings, LLC.)を買収し、完全子会社化したと発表した。
IBFXグループは、傘下に米国とオーストラリアにFX事業会社を持ち、米国FX子会社 Interbank FX LLC は、自社開発によるシステムを個人投資家および他FX事業法人向けのホワイトラベル事業を展開、今後はトレードステーション社のFX子会社TradeStation Forex, Inc.がInterbank FX LLCを合併し、FX事業の更なる拡大を図る計画だという。
2010年12月の香港BOOM証券グループの買収、2011年6月の米国NASDAQ上場企業オンライン証券トレードステーション社の買収に続き、日本、米国、香港の各地域の金融ビジネスをさらに強化する戦略で、今回の買収により、1営業日あたり平均FX取引金額は、マネックス証券およびマネックスFX(計1,143億円)、トレードステーション社(302億円)、IBFXグループ(934億円)、グループ全体で2,379億円となり、今後も規模をさらに拡大していくという。(2011年4~9月の各社実績)
2011年11月15日、FXCM Inc.は、2011年12月16日を予定日として、FXCMジャパン証券がフォーランドフォレックスと合併すると発表した。
2011年10月14日、EMCOMホールディングスは、取締役会において韓国に子会社(EMCOM KOREA CO., LTD、資本金 50百万円(予定))を設立することを決議したと発表した。
世界的にも注目を集めているFX市場、共通プラットフォーム化による低コスト運営とオーダーフローの集約、そして高度なリスク管理ノウハウの集積を武器に、グローバルなビジネス展開で収益拡大を狙う動きが本格化している。
一方で、各国の規制やコンプライアンス上の要件などビジネスを取り巻く環境はそれぞれ違いもあり、個別に乗り越えていくべき壁も多い。(壁があるがゆえに、先行者にとってのブルーオーシャンが存在するのかもしれない。)
今後の先行者、続くチャレンジと展開に注目していきたい。
(VOL.301)韓国国内のFX取引、気になる韓国人投資家の動向
http://goodway.co.jp/fip/htdocs/bb3h1i2k7-74/#_74
(VOL.207)香港でのFX事業展開への挑戦、試されるフロンティア精神力
http://goodway.co.jp/fip/htdocs/bb6i5h4lo-74/#_74
(VOL.200)迫るレバレッジ規制、迎え撃つFXビジネス総力戦
http://goodway.co.jp/fip/htdocs/bbqu11fxf-74/#_74
(VOL.183)ポートフォリオ戦略、技術・顧客・収益基盤のグローバル化
http://goodway.co.jp/fip/htdocs/bbvqzspot-74/#_74
(VOL.137)せまる更なるFX証拠金規制、加速する業務提携・M&A
http://goodway.co.jp/fip/htdocs/bbymjkuue-74/#_74
-以上-