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(VOL.1146)Fenox Venture Capital/FINE、シリコンバレーのトップベンチャーキャピタリストが語る未来、「人工知能は世界をどう変えるか」開催!(FinTech関連)URL
ウェブ管理者2016/06/08 18:28:23

 2016年5月30日(月)、Fenox Venture Capitalは、慶應義塾大学 SFC研究所 FINEコンソーシアム(Future Innovation and Entrepreneurship research consortium)と慶応義塾大学 三田キャンパス 東館6階 G-SECラボにおいて、「人工知能は世界をどう変えるか ~シリコンバレーのトップベンチャーキャピタリストが語る未来」を開催した。

 定員100名の会場は満席となり、シリコンバレーのベンチャーキャピタルならではの世界最先端技術の事例を交えながら、人工知能によって世界がどのように変化するかについて解説、参加者との意見が交わされた。

 冒頭に、FINE事務局長 宮地 恵美氏よりオープニングの挨拶。続いて、慶應義塾大学 環境情報学部教授 工学博士 小川 克彦氏より、FINEコンソーシアムの概要と活動について解説、この日の登壇者を紹介した。会の進行は、金沢工業大学大学院 准教授 上條 由紀子氏が務めた。

 特別講演「人工知能は世界をどう変えるか ~シリコンバレートップベンチャーキャピタリストが語る未来」では Fenox Venture Capital CEO アニス・ウッザマン氏より、今回のイベント開催の背景として、米国のトレンドはモバイルから人工知能にフォーカスが移っていることを理由に挙げた。グーグルの戦略発表の中でも人工知能と機械学習に注目、また、アップル、マイクロソフト、IBMなども人工知能に強い企業の買収を進めており、最近話題となった囲碁対決 Challenge Match の AlphaGo Google DeepMind も、英国のベンチャー企業をグーグルが巨額で買収、新しい領域への参入に際しては、先ず業界トップのベンチャーを買収し、それを土台にして自分たちで新しいものを作り乗せていくアプローチをとるケースが多いという。

 講演の中では、人工知能の活躍が期待される分野として、パーソナルロボット/感情分析、秘書業務、産業用ロボット/オートドライブ、遠隔医療/医療現場、フィンテック、石油・天然ガスなどを挙げ、その分野の世界最先端技術を持つベンチャー企業の事例の数々を紹介。また、人工知能によって脅かされる職業として弁護士、運転士、会計士、医師を、増加する職業として、コンピュータープログラマー、自動運転の管理職、エンジニア整備士、クリエイターを挙げ、人工知能は「現状を改善し、新しいサービスを生み出す次世代に欠かせないもの」と締め括った。

 また、アニス氏は、世界14ヶ国でプレゼンスを持つ珍しいベンチャーキャピタルとして、世界のために貢献すべく、世界10ヶ国11地域で「Startup World Cup」を主催することについてはじめてパブリックの場で明らかにした。今後、世界各国で予選を進め、2,000万人にメッセージを届けていくという。予選は、日本、インド、インドネシア、台湾、中国のほか、ドイツ、イスラエル、チリ、米国東海岸・西海岸、オーストラリアなど世界中で行われ3万人が訪れる見通し。そして、グランドフィナーレは2017年3月10日(金)に Palace Hotel San Francisco で行われ、全世界のスタートアップ16チームが集い、優勝チームには賞金として 1ミリオンUSD の投資が行われるという。(なお、正式には6月中にメディアを通じて発表する予定という。)

 パネルディスカッション「スタートアップ、アカデミア、産業界における最新の人工知能活用動向とは」では、アニス氏のほか、StudioOusia 代表取締役CTO 山田 育矢氏(自然言語処理技術に強み)、AISSY 代表取締役社長 味博士 鈴木 隆一氏(おいしさをAI技術で数値化)がパネラーとして登壇、上條氏がモデレーターを務めた。

 全てのプログラム終了後、講演者や参加者同士で意見情報交換や名刺交換など活発なネットワーキングが行われた。

 2016年4月7日(木)、8日(金)に一般社団法人 新経済連盟が開催した「新経済サミット2016」(取材レポート)をにおいても、「Android の父」として知られるアンディ・ルービン氏(Playground Global 創業者兼CEO)は、DOS、WinMac、インターネット、モバイルと、12~15年単位で融合しながら大きなプラットフォームサイクルが起きているとし、次の産業革命は、パターンマッチングやディープラーニングを組み合わせたAI(人工知能)を挙げ、20年後のエンジニアはAIクラウド/ロボットにものごとを教える先生のような存在となり、ニューラルネットワーク能力は飛躍的に発展するだろうと予言している。

 これからの Fenox Venture Capitalの取り組みと、これまでにないスケール(世界10ヶ国11地域)で開催するという「Startup World Cup」により発掘されるアントレプレナー、そして新たなイノベーションとパートナーシップの創造を心から楽しみにしたい。

◎詳しくは写真レポートをどうぞ
http://goodway.co.jp/fip/htdocs/jo9xmovw2-3242/


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【コラム筆者】 
藤野 宙志(ふじの ひろし) 株式会社グッドウェイ代表取締役社長

日刊コラム1995年慶應義塾大学理工学部卒業後、キヤノンマーケティングジャパンでシステム開発に4年間従事。
1999年SBI 証券で業界初の日米間オンライン証券取引システムの立上げを手がける。ナスダック・ジャパンでは日米印3カ国オフショア開発を担当、新興市場創出の調整役として証券業界を奔走。2002年シンプレクス・コンサルティングでセールス担当、FXシステムを多数導入。2010年6月より現職。金融サービス&ITソリューション総合情報プロバイダーとしてポータルサイトを運営。


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