<共同利用は広がるか、証券業務基幹システムの登場に期待>
◎2011年6月24日(金)更新
2011年6月21日、岡三情報システムはウェブサイトをリニューアルし、金融機関システムを担当することから、高い「使命感」と「倫理観」を常に保持し、ITガバナンスの高度化を絶え間なく追い求めていくとのメッセージを発表した。
岡三情報システムは、1980年7月1日に設立、資本金 4.7億円(株式会社岡三証券グループ100%出資)年間売上高 52億円(平成22年3月現在) 、従業員数 150名(平成23年2月1日現在) 。証券会社の情報システム子会社として30年を超える歴史を持ち、現在では、岡三証券を始め国内外14社の証券会社に共同利用型証券業務基幹システム(愛称:ODIN)や海外現地法人証券業務システム(愛称:GAIA)等のシステム・サービスを提供している。
2010年9月29日、岡三情報システムと日本ユニシスは共同で次世代証券基幹系システム「ODIN」の販売・業務受託を開始すると発表。
ODIN(オーディン)とは、Okasan Database Information Nodeの略称。岡三情報システムと日本ユニシスが共同で開発した次世代型の証券基幹系システムにあたり、基盤の構築は日本ユニシス、アプリケーションの構築は岡三情報システムが担当し、総合証券会社である岡三証券が利用すると共に他の証券会社各社の共同利用を視野に開発され、外部システムとの連携が容易なWindowsベースのオープンシステム。これにより、証券会社のフロントサービスから、バックオフィス機能、営業支援機能まで、豊富な機能から必要なものを選んで利用できるようになり、証券会社それぞれのニーズに合わせた業務効率化が可能となるという。また、岡三証券との連携により証券業務特有のノウハウを共有し、導入コンサルティングから導入後の運用支援まで一貫したサポート体制を受けることもできるという。
スマートフォンの普及、顧客ニーズの多様化、法令・制度変更、グローバル化などの環境変化へのスピーディーな対応を求められることに加え、3月の大震災で露呈したディザスターリカバリーへの備え等に対する危機意識の高まりと共に、システムをクラウドサービス化しようとする流れは加速している。ミッションクリティカルな金融サービスの構築に必要な英知が集まり、厳しい競争と再編が続く証券事業運営を推進していく中でカギを握る、柔軟でリーズナブルな共同利用型証券業務基幹システムの登場に期待したい。
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