<垣根を越え相互利用へ、金融プラットフォーム戦略の行方>
2010年11月15日、りそな銀行はインターネット上で口座振替
による支払いを完結できるサービス「Web口座振替受付サービス」
を開始すると発表した。
これにより、「りそなダイレクト」の利用者は、りそな銀行が
提携する収納機関が提供するインターネットサイトを通じて、
簡単に口座振替による支払を申し込むことが出来るようになる。
現在の主流である口座振替依頼書ベースの申込みでは、
記入、捺印、郵送の上、1ヶ月程度の時間を必要としており、
ペーパレス化や事務コストの削減のみならず、
口座振替利用そのものの促進が図られるようになると言う。
第一弾として、フィデリティ証券のファンド積立サービスの口座
振替による積立を対象に取扱いを開始する。
また、同日、住信SBIネット銀行も、りそな決済サービスと提携し、
口座振替契約をインターネットの操作のみで完結させる口座振替の
オンライン受付を開始すると発表した。
これにより、利用者はりそな決済サービスが提携する各企業のWeb
サイトから利用料金等の支払口座を住信SBIネット銀行の口座に
変更・登録をリアルタイムで契約を締結できるようになるという。
これら両サービスは、りそなホールディングス100%出資会社である
りそな決済サービス株式会社が提供する「りそなネット」サービス
のプラットフォームと連携することで実現されているようだ。
口座振替の申込みがますます簡単となり、利用が促進されることで、
これまでの習い事、学費、保険料、各種割賦販売代金などの生活
周辺で対面による申込書ベースで口座振替しているもののみならず、
Webを通じて購入を判断する金融商品やリテール向け高付加価値
サービスの販売分野での活用など期待がもてそうだ。
新たに登場したネット銀行の存在感の高まりと共に、銀行の系列や
資本を超えた価値あるサービスの相互利用が広がって行くことで、
利用者の利便性がさらに高まることに期待したい。
-以上-