<世界進出に期待、日本で培った金融サービスの行方>
2010年12月5日、マネックス証券は2010年12月27日よりFXトレーディングツール「Monex Joo (ジョー)- β」をリリースする予定と発表した。
当トレーディングツールは、既に1年以上前からマネックスグループの子会社であるマネックスFXのアクティブトレーダー向けに提供しているツール「マネックスJoo(ジョー)」を一部拡張したもので、利用顧客の声の吸い上げと十分な稼動実績を積み、満を持しての提供開始となる。
<Joo(ジョー)のこれまでの足どり>
2009年8月 「マネックスJoo(ジョー)」サービス提供開始
2010年2月 条件を撤廃して全顧客完全に無料開放へ
2010年2月 「マネックスJoo トレーディングAPI」の提供を開始
2010年8月 デモ口座向けにも利用期間1ヶ月限定で提供開始
2010年12月 マネックス証券向けに「Monex Joo (ジョー)- β」提供開始(予定)
これにより、チャート上からのストリーミング注文、指値、逆指値注文、連続注文の発注に加え、「注文建玉状況表示バー」上の注文マークのドラッグによる注文価格の変更や建玉マークを注文バーにドラッグで移動することで決済注文の発注を可能とするなど、タイムリーで利便性の高い取引手段を新たに提供する。
なお、両社の「Joo(ジョー)」シリーズは同グループの子会社であるトレード・サイエンスが開発したという。
パソコンを買い換えた場合などに、以前のパソコンでの設定を簡単に移行できる「設定のインポート・エクスポート機能」を搭載するなど、利用者の立場にたったニーズもうまく拾っている。
また、導入解説書「マネックスJooトレーディングAPIご利用マニュアル.pdf」は仕組みを理解するのにわかり易く、シストレユーザーには一読することをお薦めしたい。
http://www.monexfx.co.jp/joo/manual/doc/file01.pdf
マネックス証券ではこの第2四半期以降、主に株式向けとして「マネックストレーダー」のバージョンアップを実施、また先物オプションの取引拡大の施策として「マーケットステーション」を改良、さらにはマーケットを可視化する「MONEX業種マップ」、資産設計アドバイスツール「MONEX VISION β」、売買タイミング分析ツール「MONEX SIGN」(ベータ版)など投資ツールによるサポートの充実に力を入れている。
今後はスマートフォンサービスとしてiPhone対応ソフトを2011年2月、さらにアンドロイド携帯対応ソフトを2011年3月に提供予定という。
商品と取引チャネルの拡充が続く一方、システムコストや運用の多重化という負担も抱えることになると思われるが、日本で培った金融サービスノウハウと香港のBOOM証券グループを含む海外戦略の融合などマネックスグループの更なる挑戦と「MONEX will」の実現に向けた取組みに注目していきたい。
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