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(VOL.100)躍進するアジアへ、グローバル開拓精神で邁進すべし
サイト管理者2010/12/20 06:04:22


<躍進するアジアへ、グローバル開拓精神で邁進すべし>


2010年12月17日、金融庁は平成23年度税制改正大綱における金融庁関係の主要項目、および金融資本市場及び金融産業の活性化等のアクションプランを発表した。


経済の持続的な成長、アジアのメインプレーヤーとしての地位の確立、国民金融資産の運用拡大の3つを目指し、以下の7項目を盛り込んだ。


 ①証券軽減税率の延長
 ②損益通算範囲等の拡大
 ③イスラム金融の税制措置
 ④証券貸借取引の税制措置
 ⑤国際課税原則の見直し
 ⑥特定口座の利便性向上
 ⑦店頭デリバティブ取引等の申告分離課税化


アクションプランの施策としては、適切な投資機会・多様な資金調達手段の提供することで実体経済を支えると共に1,400兆円を超える家計部門の金融資産や成長著しいアジア経済圏への隣接等の好条件の活用することで金融自身が成長産業として経済をリードすべく、


中小企業や新興企業に対するタイムリーな資金供給、アジア域内での存在感と活動拡大、質の高い資産運用のための環境整備について方策を平成25年度までに極力前倒しで取りまとめ新成長戦略の実現を目指すという。


この中で注目すべき点としては、アジア諸国の金融・資本市場に関する政策協調の推進と金融機関による中小企業のアジア進出支援体制の整備・強化がある。


国内外の企業のアジア域内における海外収益比率が伸び続ける中、台頭する香港、上海、深セン、ベトナム市場、準備が進む東南アジア諸国連合(タイ、マレーシア、シンガポール、フィリピン)市場連携、韓国証取(KRX)の支援により年明けに証券取引所の開設と証券会社の設立が進むラオスやカンボジアなど、5年後のアジアの勢力図は大きく塗り変わろうとしている。


金融庁、農林水産省、経済産業省は総合的な取引所(証券・金融・商品)創設を促す制度・施策について検討会を開始したばかりだが、国際競争力を高めていく取組みはもはや待った無しの状況であり、政府より先行する各企業のグローバル開拓精神こそが最重要といえる。


激動の2010年も残すところあとわずか、2011年を飛躍の年とすべく金融サービス業界が一丸となり邁進していきたい。


-以上-

 


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【コラム筆者】 
藤野 宙志(ふじの ひろし) 株式会社グッドウェイ代表取締役社長

日刊コラム1995年慶應義塾大学理工学部卒業後、キヤノンマーケティングジャパンでシステム開発に4年間従事。
1999年SBI 証券で業界初の日米間オンライン証券取引システムの立上げを手がける。ナスダック・ジャパンでは日米印3カ国オフショア開発を担当、新興市場創出の調整役として証券業界を奔走。2002年シンプレクス・コンサルティングでセールス担当、FXシステムを多数導入。2010年6月より現職。金融サービス&ITソリューション総合情報プロバイダーとしてポータルサイトを運営。


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