<国際分散投資を後押しする、国内外企業の投資情報の拡充>
◎2011年3月23日(水)更新
2011年3月22日、エイチ・エス証券は、2011年4月25日(予定)よりロシア株式取引の受託の取扱を開始すると発表した。
なお、今回のロシア株取引取扱は、ARUJI GATE 証券からロシア株事業を譲り受けることにより、その事業基盤を引き継ぐ形での再開となり、RTS市場、MICEX市場に上場している銘柄のうち、約120銘柄の取引が可能になる。
エイチ・エス証券では、外債の継続的な販売、FX取引の通貨ペアの拡充、中国株取引の開始など「海外投資ならエイチ・エス証券」と評価されるべく海外投資商品のラインナップ拡充を進めており、今後は個別会社の概要や財務情報など投資情報を提供していく予定という。
2011年2月15日、岡三証券は2011年2月21日(月)よりマレーシア証券取引所上場株式の取扱いを開始すると発表、既に今年2011年1月17日よりシンガポール証券取引所上場株式の取扱いも開始している。
2011年1月12日、SBI 証券も2011年1月17日(予定)より「ベトナム株式取引」の提供を開始すると発表、2011年1月11日にはラオスで証券取引所が無事に産声を上げスタートし、2011年7月にはカンボジアでも証券取引所のスタートが予定されているなど、株式市場のグローバル化の枠組みは急速に進んでいる。
2011年3月22日、総合金融情報を提供するモーニングスターは、同社ホームページ上で国内外の企業の業績および株価指標や財務指標等が比較分析出来る「グローバル株式の比較分析ツール」の提供を開始したと発表した。
比較分析が可能な銘柄は、日本市場に上場しているほぼ全ての銘柄(3,700以上)、米国市場に上場しているADRを含む主要銘柄(800以上)、中国本土に上場し海外からの投資が可能な銘柄(100以上)、香港市場に上場している主要銘柄(70以上)などの合計約5000銘柄となる。モーニングスターのグローバルなデータベースを活用し独自のセクターや業種分け日本円への変換機能を実装、同じ業種で国内外の企業の業績、株価指標、財務指標等の数値データと株価チャートを比較分析、モーニングスター独自の評価も閲覧できるツールを提供するという。
グローバル化に伴い国際分散投資を行う国内投資家にとって、対象企業を理解し投資を判断するために必要な海外企業情報の取得や国内外企業の比較分析はまだまだ難しく、証券会社各社による外国株式の取扱対象銘柄が広がる中、実際に取引を行うきっかけとなる国内外企業の投資情報に関するコンテンツ・サービスの拡充に向けた各社の取組みに期待したい。
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