(VOL.638)メガバンクとネットバンク、スマホ対応拡充と商品ライン
2013年2月26日、三井住友銀行は、スマートフォン向けに、インターネットバンキングの機能等を備えた『三井住友銀行アプリ』(Android向けアプリ)をSMBCダイレクトを利用する利用者向けに提供を開始したと発表した。SMBCダイレクトとは、インターネットバンキング・モバイルバンキング・テレホンバンキングの総称で、2013年1月末日時点での契約者数は約1,207万人。iPhone向けのアプリも2013年3月にサービス提供を予定しているという。急増するスマートフォンの普及に対応すべく、残高照会・入出金明細照会・振込(事前登録先のみ)・振替のほか、入出金明細をアプリにダウンロードし長期間の取引明細が閲覧できるスマートフォン専用通帳「My通帳」や、契約者番号を保存して第一暗証のみの入力できる簡単ログイン機能を搭載する一方、アプリを起動するためのパスワードを任意で設定することでセキュリティを一層強化する機能も提供する。三井住友銀行では、これまでにもスマホ向けに、収支管理シミュレーション「すまーと収支」(2011年9月)、本支店およびATM等の検索「店舗・ATM検索」(2012年12月)を提供してきており、今回のスマホアプリサービス拡充を通じて更なる利便性向上と利用者との接点拡大に取り組んでいくという。
2013年2月20日、ソニー銀行は、2月20日より、スマートフォンサイトでの口座開設申し込み受け付けを開始したと発表した。スマートフォンを通じたソニー銀行のサービスサイト「MONEYKit」へのアクセスは2013年1月末現在で17%を超え、スマートフォン取り引きに対する利用者のニーズが高まっていることが背景にあるという。
ソニーフィナンシャルホールディングスは、2013年2月21日に人投資家向け会社説明会「IRセミナー」(東海東京証券共催)を開催、『ユニークなビジネスモデルで金融サービスの理想を追求~「ソニー」x 「保険+銀行」』と題し、国内のインターネット専業銀行預金残高が2012年3月末時点で7.0兆円と成長している中、外貨ワールドの構築で「外貨のソニー銀行」を盤石化すると共に、高い顧客満足度~日経金融機関ランキング6年連続第1位~を獲得したと発表した。
2013年2月22日、住信SBIネット銀行は、2013年2月22日時点において、「住信SBIネット銀行の住宅ローン」実行額と三井住友信託銀行の代理店として販売している専用商品「ネット専用住宅ローン」実行額の合計住宅ローンの取扱額が、2007年9月24日の営業開始以来5年5ヵ月で1兆3,000億円を突破したと発表した。
メガバンクとネットバンク、これまではその生い立ちの背景、時期、顧客層など異なるバンキングサービスを展開するなど一定の差別化が図られてきたが、スマホ対応や商品ラインの拡充などにより相互の強みとする領域が重なり合いボーダレス化が進んでいる。生活の中に深く密着し、人生の長い付き合いとなるバンキングサービス、ライフスタイルの変化の中、これからの新しい利用シーンに適合したサービスの登場と行方に注目したい。
◎三井住友銀行
スマートフォン向け銀行取引アプリの提供開始について
http://goodway.co.jp/fip/htdocs/joosfem45-303/#_303
◎ソニー銀行
スマートフォンサイトでの口座開設お申し込み受け付け開始
http://goodway.co.jp/fip/htdocs/joll8mwyq-303/#_303
◎ソニーフィナンシャルHD
個人投資家向け会社説明会「IRセミナー」プレゼン資料
http://goodway.co.jp/fip/htdocs/joicx1pip-303/#_303
◎住信SBIネット銀行
住宅ローン取扱額 1兆3,000億円突破のお知らせ
http://goodway.co.jp/fip/htdocs/jo2h5ox45-303/#_303
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