<ビジネスを後押しする仕組み、分析支援サービスに注目>
◎2011年9月1日(木)更新
2011年8月31日、宝印刷と野村総合研究所は、機関投資家・アナリストと企業のIR部門をつなぐ情報開示サービス「e-AURORA Xircle(イーオーロラ サークル)」を、2012年度から共同で提供することで合意し、2011年秋から試用版を無料で提供(予定)すると発表した。
企業の情報開示・IR支援で実績のある宝印刷と、資産運用会社向けバックオフィス支援サービスや金融機関向け情報サービスを展開するNRIのノウハウを生かして開発されたASPサービスで、対象は資産運用会社・金融機関といった機関投資家、および、上場企業のIR部門で、料金体系は利用方法により異なるという。
機関投資家・アナリスト向けには、調べたい企業の企業価値評価に重要な項目をデータ抽出できる機能、決算発表や四半期開示直後にXBRLデータを利用できる機能、過去の企業開示情報の検索や企業の各種開示情報やIRコンテンツを一括でタイムリーに取得できる機能などを提供し、企業のIR部門向けには、機関投資家・アナリストのプロフィールやファンドの運用方針や組入銘柄情報などから自社の株式を保有する可能性の高い機関投資家を探し出したり、自社情報に対する機関投資家のアクセス状況から自社の開示情報に対する外部のニーズを把握することができる機能を提供するという。
さらに、機関投資家・アナリストと企業のIR担当者の双方から、個別ミーティングの調整・決定・管理が行えるという点には注目したい。
2011年8月29日、SBIリサーチは、インターネット(ターゲット)ユーザのWeb行動データベース「iUserTracker(アイユーザトラッカー)」および中国国内のWeb広告情報データベース「iAdTracker(アイアドトラッカー)」の提供を日本で独占提供を開始したと発表した。
「iUserTracker」では、中国本土80万を超えるインターネットユーザパネルの、収入、居住地、ブランド嗜好など25項目の属性情報を付与してターゲットマーケティングを行うことが出来、「iAdTracker」では、中国国内4,000を超えるWeb広告媒体・広告主ごとに広告出稿状況を分析し、競合企業のプロモーション戦略やメディアの最新トレンドの把握が出来き、既に世界中の広告エージェントグループが中国向けプロモーション提案のリソースとして活用したり、投資ファンドが成長企業の発掘ツールに利用しているという。
ビジネスを推進・活性化していく上で必要となる情報の収集やデータ分析の手間を簡素化し、ビジネスのゴールのために必要なアクションを効率的に実現するための分析支援サービスの提供が広がっている。膨大に溢れる情報の中から目的に合致した情報に絞り込む、あるいはどこにも無い情報を提供するなど、これまで専門家が行ってきた意思決定とアクションの元となる戦略的な素材データの分析まで含めた付加価値の提供がサービスの中に求める時代になってきた。
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