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(VOL.500) 極限の中でこそ始まる、ビジネスのモデル転換と資源共有
ウェブ管理者2012/08/06 14:45:46

<極限の中でこそ始まる、ビジネスのモデル転換と資源共有>
◎2012年8月6日(月)更新


2012年8月1日、GMOインターネットの完全子会社GMOクリックホールディングスは、JASDAQ上場のFXプライムの普通株式を公開買付けにより取得することを決議したと発表した。
両社の口座数は、GMOクリック証券(2012年7月:245,721口座)、FXプライム(2012年6月:123,392口座)、予定通り進めば、GMOクリックホールディングス傘下に2社が並存し単純な公表値の合算数(両社で重複する同一名義を考慮しない)は約37万口座となり、2012年7月31日時点で達成した外為どっとコム『外貨ネクスト』の35万口座を数字の上で上回る規模となる。
業者間の競争が厳しさを増している中、新規顧客の獲得にあたり、取引条件といった定量的な要素に加え、ブランドや信用力といった定性的な要素も充実させていくことが必要と考え、ホールディングス傘下にそれぞれの特徴を持つGMOクリック証券とFXプライムを子会社として運営する。これにより、両社が持つ異なるアプローチ先に対する集客力を強化すると共に、GMOクリック証券がFXプライムのカバー先金融機関の1社となることでFXプライムの価格競争力を高め、さらにシステム資源を共有することでコストを低減化することにより、継続的な企業価値の向上を目指していくという。
FXプライムは、これまでにもシステム関連の見直しと経費削減を進め、ブローカー型のビジネス・モデルからリスク・マネジメント型のビジネス・モデルへの転換など単独での事業強化を図ると共に、同業他社等との事業統合等による事業拡大、並びに企業価値向上についても検討を重ねてきたといい、今回の公開買付けに賛同の意見を表明すると共に、応募するか否かについては株主の判断に委ねることを決議したという。


2012年7月25日、プラネックスホールディングおよび連結子会社の外為ジャパンならびにプラネックスコンサルティングは、2012年7月25日開催の各社の取締役会において、外為ジャパンの事業の一部をDMM.com証券に、プラネックスコンサルティングの事業の一部をFINANCIAL CONSULTINGに会社分割により、(経済産業省並びに農林水産省の認可を前提条件とし)で譲渡(予定価格46億円)することを決議したと発表した。投資を早期に回収し、今後のアジアへの事業展開に充当することによって事業拡大スピードを飛躍的に向上させるという。


既存のビジネスモデルが競争により極限に近づくほど、新たな変革が求められ生まれるインターネットビジネス。それぞれが築き上げた特徴とブランドのシナジー効果をいかに発揮していくか、また、投資家という一つの言葉の中にある十人十色に対し、どこを狙いどのように開拓してアプローチしていくか、業界大手企業同士のモデル転換と資源共有という大きな波の行方と新たなステージに注目したい。


2012年8月3日(金) 午後7時30分~午後10時45分、FXプライムは、明治神宮前のリストランテ ベニーレベニーレにて『第7回雇用統計NIGHT』を開催した。
公開買付けのニュースが出たばかりの中、FXプライム専務取締役 上田 眞理人氏の挨拶に始まり、PRIMEアプリSと新感覚取引ツール「HS注文画面」のご紹介、山崎将志 氏 講演「こんな人はFXをやっちゃいけない」に続き、高野やすのり氏による市況解説と相場見通し&雇用統計解説、最後に「夜トレ」FXナイトホスピタル雇用統計NIGHT編などが行われ、来場した約50名の投資家との交流を深めた。なお、当日の様子は後日レポートにて掲載予定ですので、どうぞお楽しみに。


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【コラム筆者】 
藤野 宙志(ふじの ひろし) 株式会社グッドウェイ代表取締役社長

日刊コラム1995年慶應義塾大学理工学部卒業後、キヤノンマーケティングジャパンでシステム開発に4年間従事。
1999年SBI 証券で業界初の日米間オンライン証券取引システムの立上げを手がける。ナスダック・ジャパンでは日米印3カ国オフショア開発を担当、新興市場創出の調整役として証券業界を奔走。2002年シンプレクス・コンサルティングでセールス担当、FXシステムを多数導入。2010年6月より現職。金融サービス&ITソリューション総合情報プロバイダーとしてポータルサイトを運営。


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