<サービスの構造転換、フェアサービス・フェアバリューの追求>
◎2012年3月23日(金)更新
2012年3月22日、トレードワークスと日本ユニシスは、コスモ証券向けに日本ユニシスのオンデマンドホスティングサービス「U-Cloud IaaS」(クラウドサービス)上に日経225先物・オプションのインターネットトレードシステムを構築、サービスを開始したと発表した。
トレードワークスは、証券フロント分野におけるインターネットトレードシステム「TradeAgent.NET」の他、トレーディングツール、ディーリングシステムの開発、運用、保守を行っている。今回、日本ユニシスのクラウドサービス(U-Cloud)を活用することで震災リスクを回避、24時間365日アクセス可能な取引環境を実現し、初期投資を抑制しつつ投資家の取引量の増大や取引所の処理高速化などに対するリソースの追加が迅速に行えるようにしたことでサービスの堅牢性と柔軟性を高めたという。
2012年3月16日、日産センチュリー証券は、日経225先物、海外デリバティブおよび商品先物取引向けトレードシステム「NC TRADER(リッチ版)」において、2012年4月2日より新たにアルゴリズム注文(ゴースト注文、トレーリングストップ注文、アイスバーグ注文、タイム注文)を追加すると発表した。
これにより、投資家はプロのディーラー並みのリスク管理と利益追求が行えるようなり、これに合わせて2012年5月よりNC TRADER(リッチ版)の料金体系を売買数量に応じた料金体系(月間10枚以上の取引で無料、未満の場合は月額1,050円(税込) )に移行するという。
これまで自前で導入・運営してきたシステム基盤を、次世代化のタイミングと合わせてクラウドを活用したサービススキームへと舵を切ることで、ビジネスボリュームの変動に対して柔軟なインフラ資源の割り当てと筋肉質なオペレーションコストの実現を可能とし、経営資源を顧客サービスの強化やビジネス戦略といった分野に注力する動きが加速している。また、顧客セグメント別のニーズに応じたツールの提供と新たな付加価値を提供することによる使用料の徴収など、フェアサービス・フェアバリューを追求する取組みも動き出している。今後のサービスの構造転換の行方に注目していきたい。
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