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(VOL.1059)シード資金を出資、世界中の個人旅行者が旅先で現地人と安心して簡単に交流することを実現するサービスを創り、東南アジアで圧倒的な存在へ、「Travee(トラビー)」直撃インタビュー!URL
ウェブ管理者2015/06/09 17:58:18

 2015年6月4日(木)、サイバーエージェント・ベンチャーズは、シード投資枠「Seed Generator Fund」より個人旅行者に「現地のヒト&体験」を提供する「Travee(トラビー)」を開発・運営するTraveeに出資したと発表した。2014年12月に開始したシード期のスタートアップベンチャー企業への投資に特化した投資枠「Seed Generator Fund」から、約半年間で9件目の投資案件となる。

 Traveeは世界中の個人旅行者が旅先で現地人と安心して簡単に交流することを実現するサービス「Travee」の開発・運営を目指し(2015年6月中旬にサービス開始予定)、2015年4月21日(世にいい日)に設立。現地人との交流や体験を求める旅行者と、国際交流と副収入を求める現地人のマッチングを行い、ホストが設定するプランの価格を平均30US$程度とリーズナブルな価格で展開する予定。当初タイから開始、インドネシア、ベトナム、フィリピン、カンボジア等へ拡充し、東南アジアで確固たるブランドを築きあげた後、東アジアや欧米への進出を目指すという。(Travee CEO & Co-Founder 池田 賢一 氏(上写真右)、Travee CPO & Co-Founder 石井 穣 氏(上写真左))

 グッドウェイは、西新宿にあるサイバーエージェント・ベンチャーズのオフィスを訪ね、Travee CEO & Co-Founder 池田 賢一 氏、CPO & Co-Founder 石井 穣 氏へのインタビューを行った。

 なお、Traveeは、人材ビジネスを手掛けるウィルグループが主催したビジネスコンテスト「YOAKE 2014」決勝大会(当日の様子)で審査員特別賞を受賞。その後、ウィルグループは事業拡大を目的として、有望ベンチャー企業への支援を行うコーポレートベンチャーキャピタル「ウィルグループファンド投資事業有限責任組合(ウィルグループインキュベートファンド)」を設立しフューチャーベンチャーキャピタルに運用を委託、今回のTraveeに出資しているという。

Q 「YOAKE 2014」で審査員特別賞を受賞して以降の経緯を教えてください。

 (世にいい日)ということで、2015年4月21日に法人登記しました。一粒万倍日ですね。その後、資金調達に向けて多くの方々とお話しさせて頂き、サイバーエージェント・ベンチャーズさまとウィルグループさまから出資を頂くこととなりました。(What is Travee?)

Q 足元のサービスの準備状況について教えてください。

 当初のターゲットは、東南アジアを旅行する欧米人とし、現在、タイのバンコクを中心に100件ほどのプランがホストから紹介されています。今後、ソーシャルネットを活用し、まさにこれから、本格的に旅行者を集めていきます。(What is Host?)

Q 苦労しているところ、調達資金の使い先と当面の目標について教えてください。

 英語の規約作りに苦労していますが、専門の弁護士を紹介受けて取り組んでいます。資金の使い先は、マーケティングです。利用料の決済はPayPalを活用するなどシステムへの投資コストを抑え、まずは利用者を早く増やしていく必要があります。当面のマッチング件数の目標は、1万件。これは、5件/1日 × 6ヶ国 × 365日 というペースで実現できるというイメージです。なお、6ヶ国とは、タイのほか、ベトナム、インドネシア、フィリピン、カンボジア、ラオス、といった国々となります。

Q マーケティングや集客の具体的なアプローチを教えてください。

 先ず、プランの啓蒙については、Webの活用に加えて、ゆくゆくは現地のアンバサダーとして若い世代のネットワークと組み、ミートアップなど行っていきたいと考えています。(Flow of Host)
 また、欧米人の利用者はPCを、ホストとして案内する東南アジアの利用者はスマートフォンを利用するという想定で、今あるレビュー機能に加え、テキストや写真などを活用した体験談を共有できるようなシステムにもしていきたいです。そして、最初の海外拠点として考えているのはバンコク、国籍は国内外問わずフルコミットしてくれる仲間も集めていきたいと思います。

Q 日本人向けサービスの開始時期、意識している競合サービスの存在について教えてください。

 サービスの向上とビジネスの成功には、成立するマッチング件数が全てなので、圧倒的な母数が必要となるため、先ずは東南アジア+欧米人という市場セグメントに注力し、英語の壁が高い日本人を対象としたサービスは2016年終わりから2017年ごろからを考えています。競合として意識しているのは、観光ツアーパッケージなどのキュレーションを行っているViator (ビアター)です。TripAdvisorが2億ドルで買収しています。
 我々Traveeも、スピード感を持って、世界中の個人旅行者が旅先で現地人と安心して簡単に交流することを実現するサービスを創り、当初のターゲット市場である東南アジアで圧倒的な存在感を示せるよう取組んでいきたいと思います。応援のほどよろしくお願いします。

 今回、出資を決めたサイバーエージェント・ベンチャーズおよびウィルグループインキュベートファンドの担当者によると、Traveeは創業者の生き様が反映されたビジネスモデルであり、事業化に向けた厳しさを乗り越えられる経営者の資質と可能性、人を見て投資を決めたという。また、東南アジアには他にも投資先や活動拠点もあることから、資金面のみならず、さまざまな面でバックアップしていきたいとした。また、ツーリストに対して、これまでにない踏み込んだ触れ合いを提供しようとするTraveeのミッションに共感した、一緒に働きたいと感じたことも決め手になったと語った。

 創業者二人の想いから始まるストーリー。今後のTraveeのサービス展開と、コーポレートベンチャーキャピタルのコラボレーションの行方に注目したい。

◎詳しくは写真ニュースをどうぞ
http://goodway.co.jp/fip/htdocs/joyg2wu8p-3242/#_3242

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【コラム筆者】 
藤野 宙志(ふじの ひろし) 株式会社グッドウェイ代表取締役社長

日刊コラム1995年慶應義塾大学理工学部卒業後、キヤノンマーケティングジャパンでシステム開発に4年間従事。
1999年SBI 証券で業界初の日米間オンライン証券取引システムの立上げを手がける。ナスダック・ジャパンでは日米印3カ国オフショア開発を担当、新興市場創出の調整役として証券業界を奔走。2002年シンプレクス・コンサルティングでセールス担当、FXシステムを多数導入。2010年6月より現職。金融サービス&ITソリューション総合情報プロバイダーとしてポータルサイトを運営。


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