国際的なデザインコンサルティング会社のIDEO LPと、ベンチャーキャピタルGenuine Startupsは両社の強みを活かした新しいタイプのベンチャーキャピタルD4V(Design for Ventures)を合弁で設立、トム・ケリー氏(ファウンダー兼会長)、高野 真氏(ファウンダー兼CEO)、伊藤 健吾氏(ファウンダー兼COO)、谷家 衛氏(ファウンダー)、野々村 健一氏(ファウンダー)が経営にあたるという。また、資金調達環境をより強固にし、投資先企業の海外事業展開を支援すべく、エグゼクティブ・アドバイザーとして出井 伸之氏(ソニー 元CEO)、マシ・オカ氏(ハリウッド俳優・プロデューサー)、石黒 不二代氏(ネットイヤーグループ 代表取締役社長 兼 CEO)を招聘した。
会場のIDOLには、多くの経営者、ビジネスパートナーなど関係者やメディアが訪れ、スタイリッシュな料理と共に盛大に催された。なお、司会進行は、谷本 有香氏(アトミックスメディア 『フォーブス ジャパン』編集部 副編集長 兼 WEB編集長)が務めた。 冒頭の挨拶は、トム・ケリー氏(ファウンダー兼会長)が登壇。続いて、高野 真氏(ファウンダー兼CEO)よりD4V(Design for Ventures)の取り組みについて説明が行われた。高野氏によると、D4Vが目指すものとして、日本の有望なベンチャー企業を発掘し、育て、世界につなげる本格的なグローバル視点をもったVCとなり、インキュベーション、ネットワーク、経営指南を惜しみなく注ぐと共に、10年後、20年後に米国有力VCに向こうを張れる世界規模なVCを目指すとし、以下のストラテジーを披露。成長ステージに応じたハンズオンサポートを提供し、オールステージでの投資先育成を行っていくという。
①インベストメント・フォーカス(INVESTMENT FOCUS) シード・アーリーステージのスタートアップ企業への投資にフォーカスしつつも、ミドル・レーターへの投資にも対応する
②インキュベーション(INCUBATION) IDEO及びD4Vの多様なバックグラウンドを活用し、シードからレーターまでのスタートアップ企業の成長ステージに応じて必要なサポートを提供する
③グローバル・ブリッジ(GLOBAL BRIDGE) グローバルキャリアを有するD4Vのメンバーが、IDEOのグルオーバルネットワークを活用し、日本のスタートアップ企業のグローバル展開を支援する
④ローカル・ブリッジ(LOCAL BRIDGE) D4VはIDEOのリソースも活用し、ベンチャー投資を通じてスタートアップと大企業との連携を促進させ、既存産業に対してイノベーションを起こす
世耕 弘成氏(経済産業大臣 ロシア経済分野協力担当大臣)は、自身がこれまでも長くベンチャー育成に取り組んできたことに触れ、日本から本格的なベンチャーが生まれて欲しいとし、D4Vの強みであるデザイン・シンキングを通じて、日本から本当に世界と勝負できるベンチャーが育つように応援していきたいと語った。また、Tim Brown氏(CEO of IDEO)よりビデオメッセージが届けられた。
出井 伸之氏(エグゼクティブ・アドバイザー)より挨拶。凄いクリエイティブでイノベーティブな会社がどんどん出てくることとD4Vの発展を祈念して乾杯が行われた。
最後に、谷家 衛氏(ファウンダー)が登壇。今後10年から20年でいまある仕事の半分が無くなると言われている中、それを解決するためにもデザイン・シンキングは大事だとし、日本の大企業とベンチャーが共に世界へビジネスできるようにしたいと抱負を語り、締め括った。
シードステージからエグジットまでのあらゆる段階にある日本のベンチャーを支援できる実績を持ち、日本のスタートアップの触媒となり、世界を舞台に成功する可能性を開花させるというD4V(Design for Ventures)。今後の取り組みと展開に注目したい。
D4V is a new Japanese venture capital firm formed by IDEO and Genuine Startups. We enable Japanese ventures to create impact in the world through capital, insights, design, mentorship, and connections.
(取材、撮影、記事、編集・制作 : GoodWayメディアプロモーション事業部 @株式会社グッドウェイ )