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2015/08/07

【マネーフォワード】社会的関心が高まっているFintechの基礎情報提供、グローバルプレイヤー創出、協業の場、国際競争力の向上など、研究所が目指す世界観を共有、「Fintech 研究所 設立記念イベント」開催!

| by:サイト管理者

 2015年8月5日(水)、マネーフォワードは、大手町ファーストスクエアカンファレンスにおいて、Fintech に関する整理された情報提供を行うとともに、企業と金融機関や官公庁、専門家との実務的な接点を拡げる取り組みを進めるべく設立した Fintech 研究所 設立にあたり記念イベントを開催した。(公式ブログ

 研究所長には、野村資本市場研究所で金融制度・ビジネスモデルの調査・研究業務に従事してきたマネーフォワード取締役の瀧 俊雄 氏が就任。Fintech を活用し、日本の消費者が抱えるお金の不安を払拭すると共に、1,700 兆円を超える個人金融資産の運用改善を促していくことで、金融産業を軸とした国際競争力を高めていくという。



 冒頭に、講演「マネーフォワードFintech 研究所設立にあたって」と題し、瀧氏より挨拶。来場者へのお礼の言葉と共に、社会的関心が高まっているFintechを通じで、基礎情報の提供、最終消費者のメリット、グローバルプレイヤーの創出、協業の場、国際競争力の向上など、研究所が目指す世界観について語った。また、Fintechに関するサーチ数のトレンドやプレイヤー、資金調達額が示す盛り上がりについて解説。情報サービスの発達と共にどこからでも検索ができるようになったことで情報強者が登場、金融産業にも中立で効率的なサービスが求められるようになってきたとした。

 また、主要分野として、①貸付(P2P、ビッグデータ)、②PFM(Personal Financial Management)・会計サービス、③資産運用、④決済、⑤銀行インフラ、⑥要素技術(セキュリティ、ブロックチェーン)を挙げ、来場者に関心の有無を挙手により確認。おおむね均等に興味が分散していることが示された。



 続いて、講演「ベンチャーアナリストが見るFinTechの本質」と題し、野村リサーチ・アンド・アドバイザリー 主任研究員 小川 久範 氏が登壇。テクノロジーの進歩によるデータ分析を通じて従来の金融サービスの中にある歪みが発見されるようになったことで、これまで手付かずだった高収益ビジネスモデルが見い出されるなど、主従逆転が起きているとした。また、FinTechを8つのサブセクターとして整理し、注目すべきテクノロジーとその活用による未来像について解説した。新しいビジネスモデルは試行錯誤でやってみないとわからないことも多く、失敗が許されない大手企業よりも、失敗しても何度もチャレンジできるベンチャー企業の方がイノベーションを生み出しやすく、大手とベンチャーが共に育み、協力して発展させていく必要があるとした。



 その後、パネルディスカッション「Fintechと金融業界の協業について」では、パネリストとして、小川氏にほか、お金のデザイン 取締役 COO 北澤 直 氏、Capy Co-founder & CTO 島田 幸輝氏、maneo 代表取締役 瀧本 憲治 氏、森・濱田松本法律事務所パートナー 弁護士 増島 雅和 氏(Startup Innovators)が登壇、瀧氏がパネリストを務めた。各社の取組み、ベンチャーと金融業界との協業のポイント、Fintech業界の新興に向けて考えていることなどについてそれぞれの私見を披露した。



 その後、用意された料理や飲み物を片手に懇親会が催された。

 最初に、マネーフォワード 代表取締役社長 CEO 辻 庸介 氏より、運用立国を目指し、日本のFintechを盛り上げていくためにも、1企業としてではなく全体でユーザーをハッピーにしていくためのコミュニティ創りに協力をお願いしたいと挨拶。

 続いて、増島氏は乾杯の挨拶として、金融ビジネスの付加価値を提供するプレイヤーが変化する中、海外のプレイヤーの参入に対する危惧を示すと共に、日本企業も世界レベルで戦っていく必要があるとし、金融機関、ベンダー、スタートアップ、当局など、あらゆるレイヤーの企業がエコシステムを通じて繁栄を目指していきましょう、と語った。

 加速するFinTech領域のエコシステム。FinTechをテーマとしたイベントの開催やコンテスト、ファンドの組成や専門部署の設置など、理想論だけでなく実効性のあるアクションが広がっている。日本経済の再構築に向けたコーポレートガバナンスやスチュワードシップコードをはじめ、社外取締役の活用や、大手企業の内部留保の有効活用、そして新しいタイプの投資家の登場と調達手段の確立、多様なメディアの表現・伝達手法により、社会課題解決に向けたアントレプレナーシップを応援・推進する枠組みが整備されてきた。今後のFinTechを取り巻く環境の変化と、新しいビジネスの確立に向けた Fintech 研究所の活動と報告に注目したい。

(取材、撮影、記事、編集・制作:藤野 宙志 @株式会社グッドウェイ )




09:06 | 写真:金融・IT業界向け




 

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