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2015/01/07

【東京証券取引所】新年恒例の2015東証大発会! 年頭挨拶では、持続的な経済成長実現のため、資本市場の立場から「コーポレートガバナンス・コード」の策定、「JPX日経インデックス400」の浸透などに積極的に取り組む意向を表明!

| by:ウェブ管理者

 

 2015年1月5日(月)、日本取引所グループ(JPX) 傘下の東京証券取引所で新春恒例の大発会が行われた。

 今年の式典には、昨年に続き、副総理兼財務・金融担当大臣 麻生 太郎氏が出席して、日本取引所グループ 代表執行役グループCEO 斉藤 惇氏とともに挨拶を行ったほか、多くの証券業界関係者や艶やかな晴れ着姿の女性による手締めで、2015年の市場の発展と活発な取引を祈願した。




 大発会の式典開始は立ち会い開始(午前9時)前の午前8時半過ぎ。報道陣は早朝の取材説明会(兼報道場所抽選会)に参加後に東証アローズ オープンプラットフォームに移動、式典準備が進む会場で報道の準備を行う。
 



 式典開始を前に、一般来場者、証券市場関係者、晴れ着の女性、取引所関係者などが入場。最後に副総理兼財務・金融担当大臣 麻生 太郎氏および内閣府大臣政務官 越智 隆雄氏が入場。厳粛な雰囲気のなか、まもなく始まる式典の開始を待つ。



企業の変革や成長を促す目的で、複数の独立社外取締役の選任などを求める「コーポレートガバナンス・コード」の策定、「JPX日経インデックス400」の浸透、この指数に連動するETFや先物取引、IPOの一層の強化を進めていく。
日本取引所グループ 取締役兼代表執行役グループCEO 斉藤 惇氏の年頭の挨拶

 冒頭の挨拶に立った斉藤氏は、総じて堅調な相場展開となった昨年の株式市況を振り返った後、「企業業績の回復とそれに伴う設備投資の拡大、消費マインド、雇用や所得環境の改善など、金融市場だけでなく実体経済にも好影響が徐々に波及してきている。」としたうえで、「これらをさらに強固なものとし、持続的な経済成長を実現するためには、金融緩和などによるカンフル剤的な効果が続いている間に、多少の痛みを伴うとしても、日本経済に必要なことであれば勇気をもって改革に取り組まなければならない。」と語った。

 また、持続的な経済成長を実現するため、日本取引所グループとして「資本市場の立場から、様々な施策に積極的に取り組んでいく。企業の変革や成長を促す目的で、複数の独立社外取締役の選任などを求める「コーポレートガバナンス・コード」の策定、「JPX日経インデックス400」の浸透、この指数に連動するETFや先物取引、IPOの一層の強化を進めていく。」と挨拶した。



「日本経済はアベノミクス効果でデフレによる不況から脱しつつある」、「この規制がこんなルールがあるからできないというのであれば、ぜひ教えてください。」
副総理兼財務・金融担当大臣 麻生 太郎氏の挨拶


 続いて挨拶に立った麻生氏は、アベノミクスによる経済への波及効果を強調した後、経済の好循環をさらに加速させていくために取り組むべき課題として、第一に「企業の内部留保が新規の設備投資に積極的に活用されるためにも、コーポレートガバナンスの強化を通じた企業の活力向上のための取組み」を期待していると述べた。


 第二には「成長資金の供給拡大と安定的な資産形成の両立に向けた取組み」の推進をあげた。「NISAの一層の拡充、利便性向上。具体的にはジュニアNISAの創設、年間投資上限額の引き上げ、税制改正など、金融リテラシーの向上に向けた取組により、投資の裾野が広がっていくことを期待したい。」と語った。


 そして第三は、「総合取引所の速やかな実現を通じて、アジアナンバーワンの市場の構築を目指していく」とし、「市場関係者に市場活性化のための創意工夫に取り組んでもらい、共に手を携えて日本がアジアの金融市場の中心となるように努めていきたい」と抱負を語った。そのためにも「この規制がこんなルールがあるからできないというのであれば、ぜひ教えてください。」と業界関係者に要望した。





 年頭の挨拶の後、麻生氏と 晴れ着の女性4人により、打鐘が行われる。上場セレモニーでも行われる打鐘の5回という回数は五穀豊穣にに由来しており、市場や企業の繁栄への願いが込められている。





 打鐘後、東京証券取引所 常務取締役 土本 清幸氏の発声による手締めが行われ、2015年の市場の発展と活発な取引を祈願して、無事2大発会は終了した。






 今年最初の取引となる大発会を迎えた東京株式市場は5日、ギリシャ政局の混迷など海外リスクを意識した不安のスタートとなり、日経平均株価の終値は大納会と比べ42円06銭安の17,408円71銭と約半月ぶりの安値となった。大発会での下落が2年連続となった一方、日銀の金融緩和や年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)による株式の買い増し、欧州も今年中に量的金融緩和に踏み切るとの見方から、株式市場に資金が流れ込んで、今年中に日経平均が2万円台に達すると予想するエコノミストは少なくない。

 こうしたなか、日本取引所グループは、昨年の大きなテーマである「機能別の市場再編、システムの統合」をすべて完了させるとともに、グループ誕生から今年で3年目を迎えた。
 企業業績の回復とそれに伴う設備投資の拡大、消費マインド、雇用や所得環境の改善など、金融市場だけでなく実体経済にも好影響が徐々に波及しつつあるなか、年頭の挨拶によれば日本取引所グループは持続的な経済成長実現のため、資本市場の立場から「コーポレートガバナンス・コード」の策定、「JPX日経インデックス400」の浸透、この指数に連動するETFや先物取引、IPOの一層の強化など、様々な施策に積極的に取り組んでいくことで、金融商品市場のセントラル・マーケットとしての使命を果たそうとしている。


(取材、撮影:藤野 宙志、柴田 潔、村上 遥 / 記事、編集、制作:柴田潔 @株式会社グッドウェイ

≪過去の大発会レポート≫


 


16:22 | 取材:投資家向け

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