2015年5月12日（火）～13日（水）、FIAジャパン（Futures Industry Association Japan）は、東京・丸の内にあるパレスホテル東京において、「FIAジャパン 金融市場会議 2015」（事務局：ICSコンベンションデザイン）を開催した。会場には、日本・欧米・アジアの投資機関・年金基金・その他のファンドのシニア マネジメント、HFTを含むトレーダー等、多数の金融業界関係者が訪れた。

　「FIAジャパン 金融市場会議」は、日本および世界の取引における最新動向、課題とビジネスチャンスなどを取り上げる金融イベント。今回は、『経済成長圏たるアジアにおける日本独自のポジション』および 『日本政府の新しい姿勢』をテーマに2日間にわたり開催された。FIAジャパン 代表理事 副理事長／日産センチュリー証券 会長 茂木 八洲男氏が総合司会、同社 脇 江利氏がアシスタントを務めた。

　パネルディスカッション「日本市場の真価－世界に選ばれる市場へ」では、パネリストとして、東京金融取引所（TFX） 常務取締役 伊藤 渡氏、東京商品取引所（TOCOM） 代表執行役専務 濵田 隆道氏、日本取引所グループ（JPX） 専務執行役 山澤 光太郎氏が登壇、モデレーターは、野村総合研究所 未来創発センター 主席研究員 大崎 貞和氏が務めた。

　続いて、FIAジャパン 代表理事 理事長 / シティグループ・ジャパン・ホールディングス 執行役員 ガバメント・アフェアーズ担当 丸山 純一氏の紹介により、東京都 副知事 前田 信弘氏が登壇。基調講演「東京国際金融センター」では、海外の金融機関、企業の誘致を促進するための施策について講演した。詳しい内容（東京都知事 舛添 要一氏による「東京国際金融センター構想」のインタビュー記事）は、FIAジャパンのニュースレターに記載されている旨の報告もなされた。

　講演後、会場を移して歓迎レセプション（提供 KVH）が催され、料理や飲物を片手に参加者で賑わう中、一日目の開催を終了した。

　2日目は、冒頭にFIA ジャパン 代表理事 プレジデント CEO ミッチ・フルシャー氏、前CFTC委員長 現 FIA Global Chief Excutive Walter L. Lukken氏が開会挨拶を行った。

　基調講演「日本の金融市場のさらなる振興への政策」では、内閣府大臣政務官 越智 隆雄氏が登壇。

　パネルディスカッション「ファンド、自己取引業者が日本へ帰還するためには」では、パネリストとして、金融庁 総務企画局審議官 小野 尚氏、モルガン・ルイス&バッキアス外国法事務弁護士事務所 パートナー クリストファー P. ウエルズ氏、プライスウォーターハウスクーパース パートナー 金融部 レイモンド カーン氏、Virtu Financial ブレット フェアクロー氏、DIAMアセットマネジメント 代表取締役社長 西 惠正氏が登壇、ミッチ氏がモデレーターを務めた。

　休憩を挟み、基調講演「東京金融市場のさらなる発展に向けて ～レポ市場改革の取り組みを中心に」では、日本銀行 政策委員会 審議委員 佐藤 健裕氏（写真左）が登壇。続いて、講演「アベノミクス、その先、 日本の競争力」ではJPモルガン証券 株式調査部長 イェスパー・コール氏（写真右）が登壇した。

　昼食（提供 CMEグループ）では、同社 シニア・マネージング・ディレクター ウィリアム・カノッテンベルト氏が挨拶を行った。

　基調講演「日本における商品・エネルギー市場」として経済産業省 商務流通保安審議官 寺澤 達也氏（写真左側）。続いて、パネルディスカッション「クロスボーダー規制：米国／欧州 と日本」では、パネリストとして、ウィリアム氏、伊藤見富法律事務所（モリソン・フォースター外国法事務弁護士事務所） シニア・カウンセラー 和仁 亮裕氏、J.P. Morgan Securities Singapore マネージング・ディレクター ディビッド・マーティン氏が登壇、Walter氏がモデレーターを務めた。

　パネルディスカッション「デリバティブ市場の構造変化　～FX、債券、金利スワップ取引の最新事情」では、パネリストとして、東京金融取引所 証拠金市場部長 山下 伸一氏、トレードウェブヨーロッパ証券 在日代表、マネージング・ディレクター 塩谷 和彦氏、みずほ銀行 デリバティブ営業部 調査役 浅井 未倫氏が登壇、日本FIX委員会 共同委員長 / フィデッサ マーケティング部 統括部長 松原 弘氏がモデレーターを務めた。

　FIA ジャパン Technology委員会パネル「金融サービス分野でのクラウドの技術の展開：効果とそのハードル」では、日本取引所グループ 専務執行役 CIO 鈴木 義伯氏、マネックス証券 執行役員　CTO ピーター・フランケン氏、ゴールドマン・サックス・ジャパン・ホールディングス マネージング・ディレクター クリシュナン サンカラン氏、三井住友アセットマネジメント 事務システム戦略部 部長 山田 義孝氏が登壇、オムジオ 代表取締役 / FIA ジャパン マイケル・ロス氏がモデレーターを務めた。

　そして、最後のパネルディスカッション「日本→海外取引の実際」では、パネリストとして、CMEグループ エグゼクティブディレクター・駐日代表 / FIA ジャパン 数原 泉氏、Eurex アジア・中東地域担当 ローランド・シュヴィン氏、NASDAQ OMX 北アジア 日本部長 ウルフ・カールソン氏、香港取引所 クライアントビジネス開発部フィクストインカムカレンシー 開発部 グローバルマーケットディビジョン 部長 テェイ・ユー氏が登壇、FIA ジャパン ピーター・イェガー氏がモデレーターを務めた。

　茂木氏による閉会の辞の後、スポンサー（KVH）提供カクテルが催され、2日間にわたり開催された「FIAジャパン 金融市場会議 2015」は盛況のうちに終了した。

（取材、撮影、記事、編集・制作：村上 遥　＠株式会社グッドウェイ ）