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2018/07/05

【日本銀行】決済システムレポート別冊「グローバルな24/7即時送金導入の潮流」

| by:ウェブ管理者
全文http://www.boj.or.jp/research/brp/psr/data/psrb180705.pdf [PDF 934KB]

要旨

近年、多くの国や地域で、夜間や週末を含め、1年365日、1日24時間、いつでも銀行口座間の送金を行うことができ、相手方は直ちに受け取った資金を利用できるという「24/7即時送金」を導入する動きが進んでいる。最近では欧州や米国、オーストラリアで導入されたほか、日本や香港でも本年中の実現が予定されている。この背景には、夜間・週末の経済取引の増加や、インターネットやスマートフォンを媒体とする金融サービスの拡がり、支払決済サービスを巡るフィンテック企業との競争激化などを指摘することができる。

24/7即時送金導入を巡る各国の取り組みには、以下のような特徴がみられる。

第一に、24/7即時送金の導入に伴い、さまざまな付加的サービスが提供されていることである。例えば、(1)多くの事例において、携帯電話番号などを用いた送金を可能とするスキームが導入されている。また、(2)資金の受取人側から送金を依頼する「支払リクエスト」が導入される事例がみられている。さらに、(3)送金電文に金流情報に加えて商流情報の添付も可能にすることで、企業の事務効率化などさまざまなサービスを実現する「金融EDI」を導入する動きも加速している。

第二に、導入にコストを要する面もある24/7即時送金について、その経済社会的な効用を極力高めていくため、24/7即時送金のネットワークをいかに拡大していくか、また、そのために関係者の幅広い参加をどのように促していくかが重要な要素となっている。

第三に、24/7即時送金の導入において、中央銀行が大きな役割を果たしていることである。具体的には、幅広い関係者間の対話を促すことに加え、欧州とオーストラリアでは、24/7即時送金の普及をサポートする観点から、中央銀行がリテール決済に特化した即時グロス決済(RTGS)システムを新たに構築している。

このような24/7即時送金の導入は、各国において、eコマースなど、夜間や週末も含めたさまざまな経済取引との相乗効果を通じて、経済活動の活性化に結び付いていくことが期待されている。


原文はこちら
http://www.boj.or.jp/research/brp/psr/psrb180705.htm/

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