金融&IT業界の情報サイト
 
 
 
写真レポート >> 記事詳細

2020/05/26

【テラロック】情熱を持ち挑戦する、招待制オンラインイベント「第5回テラロック~疾風勁草、試される金融」開催!

| by:サイト管理者


 2020年5月24日(日)、テラロックは「金融」をテーマに、招待制Zoomオンラインイベント「第5回テラロック~疾風勁草、試される金融」を開催した。

 テラロックは「寺西ロックフェスティバル」の略称。情熱を持ち、組織や社会の変革に挑戦する個人が集うコミュニティとして、人と人との関係性を見つめ直すことで固定観念を取り払い、社会的価値を生む行動へつなげていく活動を行っている。



 イベント開始時間が近づき、ゲストスピーカーがZoomにパネリストとして参加。第5回テラロックのオープニングムービーでイベントがスタート。この日は、菅谷 美奈海さんが司会を務め、谷 益美さん(ONDO 代表)が配信プロデューサーを務めた。



 オープニング挨拶では、寺西 康博氏(テラロック 主宰者)より、お礼の言葉と共に、会の概要と目指すところについて紹介。変化・失敗を嫌う空気、挑戦への冷笑、といった空気を、人と人の関係を見直し、新しいネットワークと交流から、新しい流れや行動が生まれる場をつくろうとテラロックをスタート。自身が最初に一人で行動に移した結果、多くの人に関わっていただき、仲間も増え、共感・協力してくれる人の存在に言及。ここに言葉にできない何か大きな価値とか、何か将来につながるものがあるのではないか、自分自身も探しながら、やっているとし、「目には見えないけど、すごく価値あるよね」というものを、パネリストの皆さまと、金融を題材に、本質に迫り、探っていきたいと語った。

 その上でパネルトークのゴールとして、社会の持続可能性、個人の幸せ、に対し、金融はどのような役割を果たしているか、果たせるのか、について、パネリストが考える未来への向き合い方を共有していきたいとした。



 パネルトークに先立ち、田中 美妃さんより、金融の意味や、経済の潤滑油としての役割についてスライドを用いて紹介。

 パネルトーク「疾風勁草、試される金融」では、パネリストとして、橋本 卓典氏(共同通信社 編集委員)、真鍋 康正氏(ことでんグループ 代表)、渋澤 健氏(コモンズ投信 取締役会長 兼 ESG最高責任者)が登壇、寺西氏がモデレーターを務めた。



 最初に「近・未来の金融」と題し、橋本 卓典氏(共同通信社 編集委員)より、「見ているが認知していないこと」が多々あるとして事例を紹介。その上で、人間は社会においても組織においてもネットワークを形成し、人間の認知次第で、そのネットワークの存在が善か悪かを左右するとし、組織知の限界、場の多様性に触れ、「ネットワーク集合知の認知」が重要だと語った。



 続いて、真鍋 康正氏(ことでんグループ 代表)より、これまで公共交通は地域のネットワークづくりの一部を担ってきたが、今回のコロナウィルスによって人と会う意義が変わる中、公共交通の在り方を考え直す時が来たとした。そして、地方に魅力的な仕事やベンチャーを増やせれば多様性による価値も高まるとし、これからが本当の地方創生が始まっていくときだと語った。



 続いて、渋澤 健氏(コモンズ投信 取締役会長 兼 ESG最高責任者)より、未来への積み立て長期投資やインパクトファンドの取組みに触れ、全国の中小企業の技術を途上国に活用するネットワーク、担い手になる人材育成のエコシステムを目指しているとした。その上で、繁栄と破壊を繰り返してきた日本の近代化社会の周期性に触れ、新時代を迎える現状について解説した。



 休憩時間には、かわだゆきみさん(はぐたいむヨガ Hug Time Yoga® 主宰)による「マインドフルネス瞑想」で全員リフレッシュ。



 続いて、金融機関と公務員の交流コミュニティ「ちいきん会」とのコラボレーションでは、遠藤 俊英氏(金融庁長官)、菅野 大志氏(ちいきん会 主宰者、金融庁 地域課題解決支援チーム代表)もパネルトークに参加。

 ちいきん会は、金融機関と公務員を含めた地域のキーパーソンが肩書を外し、相談・共感・行動できる仲間との出会いをサポートするコミュニティとして全国各地でイベントやダイアログを開催している。



 菅野 大志氏(ちいきん会 主宰者、金融庁 地域課題解決支援チーム代表)は、昨今のコロナウィルスの状況下、会えないからこそ、1,300名の有志ネットワークへの声も増え、これまでのリアルなイベントに加え、オンライン開催の頻度を上げて、少人数でも開催できるようにし、地域の有志メンバーと一緒に開催し、かつ、やって終わりではなく、地域課題解決支援チームが一緒に伴走し、各地でダイアログを続けていくなど福島の事例などを挙げた。その上で、一般社団法人化や、Zoomのホスト運営など支援範囲を広げ、2020年6月28日(日)に「ちいきん会2.0」をオンラインで開催することを明らかにした。



 パネルトークで、遠藤 俊英氏(金融庁長官)は、時代が変わり、地域の金融機関が果たす役割の議論を続けてきた中、これまでの縦の関係(上司部下、上意下達)に加え、横の関係(組織を超えた個人のやる気、情熱、チャレンジ精神によるつながり)についても行政として考え、縦と横をうまく組み合わせていかなくてはならないとした。そのためにはトップのコミットと組織や社会の透明性が重要であり、情報提供によってマーケットメカニズムが発揮できる、利用者が選別できる状態を作り、金融機関は地域のメインバンクとして安住せず、いいサービスを提供しないと捨てられる銀行になる、そういうことを考えながら行政を展開していくとした。

 また、地域経済の活性化における起業については、融資より資本性の資金を入れていくことが重要であるとしつつも、地域における起業に対する潤沢なファンドが十分あるとは言えない状況の中、そこは、やはり地域の情報を知る金融機関が中心となり、その地域の目利きとして起業を育てられるよう、法律の業務範囲の規制をゆるめるなど金融機関が資本性の資金を出しやすい環境を作っていくことを考えているとした。



 最後に、パネルトークの締め括りとして、パネリストから参加者へ「いま、一番伝えたいこと」を一人ひとり語った。

(橋本氏)一言でいえば、優先順位。よく使われている「三方よし」は誤用されている。だまっていると、まず、売り手良しから入り、売り手良しの議論が先行していく。「うちにとってのメリットは?」、「うちは何か儲かるの?」、そこから始まる。本来は、買い手良し、世間良しから始まる話で、何を優先するか明確にすべきだとした。

(遠藤氏)これまで金融機関は預金を集め利ザヤをとるモデルで経営してきた。しかし、今は時代の流れに応じてビジネスモデルを変えないと生き残れない。トップがコミットし、地域で展開したいことがあれば応援する。売り手良しからではなく、地域に新しい価値を創造し、それによって自分たちがプラスになるというビジネスモデルを作ってほしいとした。

(真鍋氏)今回のコロナウィルスによって個人の富の偏在など格差が広がる中、社会のゆがみの解消に向けて行政や金融機関に任せるだけではなく、それぞれが自分の地域やコミュニティを守るために、お金を使う、投資をする、というようなことを考えていく機会でもあり、その流れを加速してほしいとした。

(渋澤氏)一言でいえば、「見えない未来を信じる力」を持つこと。自分からこうしたい・ああしたいと奮励さえすれば、大概はその意のごとくになるものであるとし、できる・できない、やりたい・やりたくない、の組み合わせの中で、何をやりたいかが大事であり、それが「未来を信じる力」につながるとした。



 全てのアジェンダが終わり、テラロックの「T」ポーズで記念撮影が行われ、「第5回テラロック~疾風勁草、試される金融」を締めくくった。その後、希望者によるブレークアウトルームでのオンライン交流会が行われた。


 情熱を持ち、組織や社会の変革に挑戦する個人が集うコミュニティとして、人と人との関係性を見つめ直すことで固定観念を取り払い、社会的価値を生む行動へつなげていく活動を行っている「テラロック」。本質に迫る熱量の高いロックなトークが、新たな共感とつながりを生み出し、更に加速していくことを期待すると共に、引き続き、これから活動と展開に注目したい。

(取材、撮影、記事、編集・制作 : GoodWayメディアプロモーション事業部 @株式会社グッドウェイ )




05:07 | 写真:金融・IT業界向け




 

【免責事項】
サイト掲載情報の正確性、および完全性については最善を尽くしておりますが、その内容を保証するものではございません。また利用者が当サイト、およびサイトに関連するコンテンツ、リンク先サイトにおける一切のサービス等を利用されたことに起因、または関連して生じた一切の損害(間接的、直接的を問わず)について、当社、当サイト、投稿者および情報提供者は一切の責任を負いません。

Copyright © 2010- GoodWay Inc. All rights reserved.