TISインテックグループのTIS株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:桑野 徹、以下 TIS)は、リテール決済ソリューション「PAYCIERGE(ペイシェルジュ)」のセキュアなクラウド基盤を、運用業務も含めたサービス「ROUNDAHEAD(ラウンドアヘッド)」シリーズとして提供することを発表します。 第一弾サービスとして、金融機関のオープンAPI※1導入を支援するクラウド型APIマネジメント基盤サービス「ROUNDAHEAD for API(ラウンドアヘッド・フォー・エーピーアイ)」を提供します。
「ROUNDAHEAD for API」は、APIを公開するためのAPIゲートウェイや公開したAPIを管理するAPIマネージャーに加え、開発者向けにAPI仕様を公開するポータルなどを月額で利用できるクラウドサービスです。PCI DSS※2準拠のセキュアなAPI基盤に、利用企業ごとの区画が設けられ、安全にAPIの公開やこれを活用したサービスの管理・運用ができます。
「ROUNDAHEAD for API」を活用することで、企業は独自にAPI基盤を導入するよりも、費用と期間を大幅に削減・短縮し、APIを活用したビジネスのスモールスタートが実現できます。また、APIの管理、運用はAPIマネージャーで容易に行えるため、APIの開発に専念することができます。本サービスはPCI DSSに準拠対応しているため、多くの個人情報を保有しセキュリティを重視する金融機関などでも安全な環境でAPIを公開する事が可能です。
「ROUNDAHEAD for API」は、TISの「PAYCIERGE」で提供するデビットカードやプリペイドカードのプロセッシングシステム「DebitCube+(デビットキューブプラス)」、「PrepaidCube+(プリペイドキューブプラス)」や、カードセルフマネジメント・ソリューション「CARD×DRIVE(カードドライブ)」などと、APIで容易に連携する事もできます。複数の「PAYCIERGE」ソリューションを連携し活用することで、企業は利用ユーザに提供するサービスの利便性を高め、顧客満足度の向上を実現できます。
TISは、API公開を検討する地銀や信金、カード会社などセキュリティを重視している金融機関を中心に、「ROUNDAHEAD for API」を提供していき、2020年までに10社への導入を目指します。
さらに「ROUNDAHEAD」シリーズの第ニ弾として、アプリケーション実行基盤「ROUNDAHEAD by CAP※3(ラウンドアヘッド・バイ・シーエーピー)」を6月に提供する予定です。
■「ROUNDAHEAD for API」提供の背景 金融機関とFinTech企業とのオープンイノベーションを進めていくため、改正銀行法が2017年に成立し、銀行にはオープンAPI公開の努力義務が課せられています。すでにネットバンクやメガバンクなどではAPIの公開が始まっていますが、地方銀行をはじめとする多くの金融機関では、オープンAPIにより生み出されるビジネスモデルを模索している段階です。 また、信用金庫やカード会社などでもAPI連携による新規サービスの創出を検討し、API活用を進めたタクシー会社やホテル業界では自社単独では実現できなかった新サービスを素早く提供し顧客満足度向上を実現するなど、API活用が生活者の利便性向上に貢献し始めています。 しかし、API基盤やその管理をオンプレミス環境で構築するのは、コスト負担が大きく、開発にも時間もかかるため、API活用を検討する企業にとって大きな課題となっていました。 そこで、TISはこれまで様々なリテール決済ソリューションを提供してきたノウハウを活かし、より多くの企業が容易にAPI公開を行えるクラウドサービスとして「ROUNDAHEAD for API」の提供を開始します。