(2011/4/04)
安全な電子ファイル交換サービス「クリプト便」の機能を強化
～内部情報漏えい対策となる「承認機能」などを提供開始～
http://www.nri.co.jp/news/2011/110406.html

NRIセキュアテクノロジーズ株式会社（本社：東京都港区、代表取締役社長：増谷 洋、以下「NRIセキュア」）は、インターネットを介して安全に電子ファイルの交換を行うサービス「クリプト便」の機能を強化します。内部情報漏えい対策として、ファイル送信を事前に上長が承認したり、送信後に確認したりする「承認機能」と、SAML※1を用いて他システムと認証を連携する「認証連携機能」を、本日からオプションとして追加します。同時に、組織変更や人事異動などの組織情報を一括して変更できる「組織一括変更機能」を標準機能として提供します。

NRIセキュアが提供している「クリプト便」では、インターネット経由で行う電子ファイル送受信の安全性に重点を置き、「暗号化（SSL通信・ AES暗号）機能」や誤送信対策としての「送信キャンセル機能」、さらには「いつ・誰が・何を」送受信したか管理者が把握できる「ログ機能」などを標準機能として提供しています。

この度オプションとして追加する「承認機能」では、電子ファイルの送信時に、組織の上長が、機密性レベルや誤送信でないことを確認し、承認しないと送信されない「上長承認」と、送信後に上長が情報漏えいにつながるような個人アドレスを含んだ外部送信がなかったかどうかを確認する「事後確認」が可能です。組織間で異なるセキュリティレベルに応じて、内部情報漏えいを防止する機能の導入を、部署やグループ毎に選べます。これにより、企業は誤送信および情報漏えい対策を、より包括的かつ柔軟なセキュリティポリシーで運用することが可能になります。

一方、同じくオプションとして追加する「認証連携機能」は、セキュリティレベルの高いSAMLを用いて、認証連携を行うことにより、すでにシングルサインオン※2を導入している企業の社員は、IDとパスワードをインターネットの画面上で入力することなく、安全なログインができます。利用者はIDとパスワードを管理する煩わしさから解放され、システム管理者も問合せおよび変更作業の削減が可能になります。

「事後確認」とSAMLを用いた「認証連携機能」を持つ電子ファイル送受信サービスは、「クリプト便」が国内で初めて※3です。

上記に加えて、「クリプト便」に標準機能として提供する「組織一括変更機能」は、人事異動などの際に必要なIDの追加・削除やアクセス権限の変更を、必要な情報を一定の書式にまとめるだけで、簡単にクリプト便に反映させることを可能にします。これまでは、管理者が手作業で1件ごとに変更する必要がありましたが、この機能を活用することで、管理者の手間を大幅に省力化できます。

「クリプト便」サービスは、最小構成で初期費用が2万円、10ユーザーで月額2万円から提供しています（いずれも消費税別）。上記の「承認機能」「認証連携機能」は、それぞれ初期費用と、利用者数に応じた月額料金が発生します。

NRIセキュアは、グローバルに事業を展開する企業に対して情報セキュリティ面のサポートを積極的に実施し、セキュアなファイル交換サービス「クリプト便」を通じて、企業活動の情報セキュリティの向上に貢献していきます。

※1
    SAML（Security Assertion Markup Language）：
    標準化団体OASISによって策定された、IDやパスワードなどの認証情報を安全に交換するためのXML仕様。最近では、GoogleApps、Salesforce、WindowsAzureなどのクラウドサービスで採用されている。
※2
    企業内の複数の情報システムにおいて、利用するシステム毎にユーザーID/パスワード等の入力による認証を必要とせず、一度だけの認証で複数システムを利用できる仕組み。
※3
    NRIセキュア調べによる（2011年4月6日現在）