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2021/01/14

【矢野経済研究所】 業種・職種別人材ビジネス市場に関する調査を実施(2020年)~労働力不足・人材確保難を背景に引き続き拡大するも、新型コロナウイルス感染拡大の影響により2020年度はマイナス成長の見込

| by:ウェブ管理者
2019年度の業種・職種別人材ビジネスの市場規模(5市場計)は前年度比7.2%増に~労働力不足・人材確保難を背景に引き続き拡大するも、新型コロナウイルス感染拡大の影響により2020年度はマイナス成長の見込~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、業種・職種別人材ビジネス市場を調査し、人材サービス8市場(技術者派遣サービス、営業・販売支援人材サービス、製造派遣・請負サービス、医療人材サービス、介護人材サービス、建設業界向け人材サービス、保育人材サービス、農業支援人材サービス)の動向、参入事業者の動向、将来展望を明らかにした。

1.市場概況
2019年度の業種・職種別人材ビジネスの市場規模(5市場計)は、前年度比7.2%増の4兆398億円であった。

労働力不足や人材確保難は依然として様々な産業界の課題となっており、人材派遣をはじめとする人材サービスに対する需要は引き続き拡大傾向にある。しかしながら、2020年3月以降、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、人材サービス市場を取り巻く事業環境は一変することとなり、2019年度の終盤からマイナスの影響が顕在化している。業種・職種別人材ビジネスの5市場のうち、2019年度において前年度より市場規模が2桁成長した市場は、技術者派遣サービス、および介護人材サービスの2市場であった。一方、製造派遣・請負サービス、営業・販売支援人材サービス、医療人材サービス(医療系資格保有者を紹介する人材紹介サービス)の3市場は、新型コロナウイルスの影響などにより成長鈍化となった。

2.注目トピック
市場成長が期待される人材サービス3市場の動向
本調査における業種・職種別人材ビジネス8市場のうち、建設業界向け人材サービス市場、保育人材サービス市場、農業支援人材サービス市場は今後成長が期待されている(なお、これら3市場の市場規模の算出は行っていない)。

<建設業界向け人材サービス市場>
建設業界向けの人材派遣サービスは、施工管理業務を中心に、現場事務所での事務員、CAD(Computer Aided Design)オペレーターなどの職種が対象である。この施工管理者とは、いわゆる現場監督であり、工程管理、品質管理、出来形管理、安全管理、原価管理などといった管理業務が主となっている。当該サービスの需要先である建設業界は、バブル崩壊やリーマンショックなどの影響を受けて長期間低迷していたが、東京オリンピック・パラリンピックの開催決定や公共事業への投資の高まり、老朽化したインフラ整備需要など、建設需要は高まりを見せている。しかしながら、建設業界(ゼネコン・建設会社等)は、長く続いた不況の影響によって景況感が好転しても人材の採用数を抑制する傾向にある。

<保育人材サービス市場>
働く女性の増加などもあり、保育施設の利用ニーズは高く、待機児童問題が継続的な課題となっている中、各保育施設での保育士確保に向けた競争環境は激しさを増しており、それに伴い、保育士を対象とする求人情報サービスや人材派遣・人材紹介などを手掛ける保育施設向けの人材サービス事業者への需要は高まりを見せている。

<農業支援人材サービス市場>
当該サービス市場は、未形成の段階にあるものの、収穫期の短期集中、労働集約型の産業であるため派遣サービスとの親和性は高いものとされ、今後、外国人労働者の増加によって当該サービスの需要拡大が期待されている。その一方で、農業就業者の減少による需要減が懸念材料であり、また、賃金面などの労働条件の改善も課題である。


原文はこちら
https://www.yano.co.jp/press/press.php/002608

15:00 | IT:一般
 

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