金融&IT業界の情報サイト
 
 
 
写真レポート >> 記事詳細

2020/11/09

【長崎都市経営戦略推進会議】長崎の未来へ、オープンイノベーション宣言、「第22回 長崎サミット」開催!

| by:サイト管理者


 2020年11月4日(水)、長崎都市経営戦略推進会議は、ホテルニュー長崎において「第22回 長崎サミット」を開催。オープンイノベーション宣言が行われた。(コロナ対策が施された会場でのリアル開催と同時に、YouTubeによる生配信が行われた。)



 長崎都市経営戦略推進会議は長崎サミット直下組織としてメンバー(長崎商工会議所長崎経済同友会長崎県経営者協会長崎青年会議所)、アドバイザー(長崎大学)、オブザーバー(長崎県長崎市)の7団体により運営が行われている。



 開会挨拶は、宮脇 雅敏氏(長崎商工会議所 会頭)より、「長崎サミット」発足から10年間の区切りを迎え、今後の5年間の新たなスタートに向けた組織運営の在り方や進め方など準備を進めているとし、この日のテーマ(長崎サミットの方向性、コロナ対応、地域振興・経済活性化)を挙げ、忌憚のない意見や議論など地域活性化の取組みに向けた期待の言葉を述べた。



 続いて、小川 洋氏(長崎都市経営戦略推進会議 議長、長崎経済研究所 代表取締役社長)より、今後の長崎サミットにおける取組みの方向性を説明。これまでの10年間で築いた産学官連携基盤を維持・強化しつつ経済・地域活性化につながる具体的な成果を出すため、大都市の企業との連携などプロジェクト推進力を高め、オープンイノベーションの拡大が重要だとした。

 その上で、新しい発想、組織を超えた連携、長崎を取巻く様々なチャンスを最大限に活かし、関係人口の拡大・経済活性化に向けた実効性のある横断的な体制づくりが課題であるとし、各団体の協力を仰ぎ、地域の課題を解決するプロジェクトを具体的に前に進める覚悟で、次の世代のために「おもしろい長崎」を実現していきたいとした。

 今回の長崎サミットでは、この方針を確認し「長崎のオープンイノベーション宣言」に向けた各団体の絶大な協力を求めた。なお、この日は、加藤 純氏(長崎都市経営戦略推進会議 事務局長)が司会を務めた。



 続いて、この日の議題の進行役を務める 下田 尚人氏(長崎都市経営戦略推進会議 副議長、日本銀行 長崎支店長)より「長崎サミット(2020年~2025年)のオープンイノベーション宣言」の提案内容について説明。長崎サミットの10年総括と現状認識に触れ、次の5年間は長崎の経済活性化のチャンス/正念場であるとした。



 その上で、重点分野(行きたくなる、住みたくなるまちづくり、地域の産業を担う人材の育成・確保、長崎を知っていただくブランディング、長崎をさらに発展させる産業振興)や各種プロジェクトの活動事例に触れ、長崎の経済4団体、県・市、大学が連携し、組織・地域を超えた外部連携を強化し、総力戦で全ての成果、長崎で起きていることを地域を超えて発信すべく、外部連携の輪を広げ、長崎をオープンイノベーションの拠点にしていく必要があるとした。



 続いて、オープンイノベーションの取組み(コミュニティ構築、プロジェクト形成、ビジネス創出)による「新しい活動紹介動画」、高田 旭人氏(ジャパネットホールディングス 代表取締役社長 兼 CEO)の「ビデオメッセージの動画」が披露された。



 田上 富久氏(長崎市長)は、長崎サミット自体がオープンイノベーションの要素を含んでおり、地域の基盤が出来つつある中、様々な取組みのタイミングが合っているとした。その上で、地域が抱える課題について地域全体でオープンイノベーションに取組む空気を生み、出島の本家、オープンイノベーションの聖地として、おもしろい長崎をつくっていきたいと語った。

 中村 法道氏(長崎県知事)は、地域課題をビジネスにつなげる動きが急速に拡大し、オープンイノベーションで様々な主体と縦横無尽な連携強化が進む中、課題の解決策を見出すべく、スタートアップ交流拠点「CO-DEJIMA」の活動内容を紹介。県内企業や若い大学生の積極的な活動から新しいビジネスが生まれ、都市の魅力向上、若者の地域定着への期待の言葉を述べた。



 河野 茂氏(長崎大学 学長)は、毎年 1,700名の新入学生、計9,000名の学生、1,000名を超える教員と共にオープンイノベーションエコシステムの構築に踏み出したいとした。その上で、アカデミアの英知を結集し、従来の枠にとらわれない産学官の有機的な連携の推進により、革新的で新しい価値を生み出し、社会課題解決と地域新成長産業創出を目指していきたいと語った。

 宮脇 雅敏氏(長崎商工会議所 会頭)は、課題を地域だけで解決するには限界があるとし、オープンイノベーションによるプロジェクトを通じて、ぜひ成果に結びつけていきたいとした。その上で、特に若い経営者の積極的な参加を促すと共に、交流拠点のためのヒト、カネなどリソースの積極的なサポートを要請。目一杯のサポートをこの長崎サミットで確認したいと語った。



 中牟田 真一氏(長崎経済同友会 代表幹事)は、今後の5年間は、働く場の創出が課題である長崎にとってカギとなるとした。その上で、同友会が果たす役割として、会員所属企業からのプロジェクトの提案を増やし、プレイヤーとしての参加するメンバーや企業の発掘に尽きるとし、マッチングへの寄与方法の検討のほか、事務局体制の強化や機能面の充実の必要性を唱えた。

 峰 昇平氏(長崎青年会議所 理事長)は、長崎の百年に一度の大型開発が進む中、街の姿に関心を持ち関わる必要があるとし、事業(まちづくり、ひとづくり)との外部協力や外部連携により更に地域への波及ができるとした。オープンイノベーションは若者世代にも興味深いもので、外部連携しやすい環境は必要不可欠だとし、産学官一体となってつくっていきたいと語った。



 椎葉 邦男氏(長崎県経営者協会 会長)は、働き方改革(労働時間の縮減、休暇取得の促進、女性の活躍推進、同一労働同一賃金、70歳までの就業機会確保)など、企業経営者は環境変化への対応が求められているとした。コロナによる企業の経営環境や労働環境が激変する中、企業経営の継続、在宅勤務制度の環境整備などへの関係先との資金支援制度の拡充の必要性を唱えた。

 サミットでは、今後の長崎サミットにおける取組みの方向性(オープンイノベーションの推進等)のほか、新型コロナウイルス感染症への対応、地域振興、経済活性化についての意見も述べられた。



 2021年の長崎駅西口完成、長崎開港450周年出島メッセ長崎施設開業、長崎市恐竜博物館のオープン、2022年秋の九州新幹線長崎ルート暫定開業など、長崎におけるこれからの2年間は極めて重要な時期となる。長崎を訪れる人々に、いかにして感動と満足感を持ち帰ってもらえるか、もう一度、長崎に来たいとおもってもらえるか、官民一体で取組んでいくとした。その上で、地元が盛り上がり、気運を醸成し、全国へと情報を発信していくことの重要性に触れ、メディアの影響力は極めて大きいとし、地元メディアに対して企画の提案や協力を呼びかけた。



 下田 尚人氏(長崎都市経営戦略推進会議 副議長、日本銀行 長崎支店長)の進行のもと、それぞれの発言を通じて、オープンイノベーションへの賛同および各団体で既に取組みは進んでいることが確認された。その上で、前に進めるための体制づくり、人や資金の拡充の必要性も指摘された。そして、今後の5年間で「長崎がおもしろい」という評価を全国に広め、長崎に人が集まってくる流れを生み出すための連携の強化や、長崎の百年に一度の街の変貌も最大限に活かしながら、具体的な取組みの成果をしっかり出し、広く発信していくためにも、長崎サミットが果たす役割は非常に大きいとの方向性を確認した。



 今回の長崎サミットでは、「長崎サミット」の発足から10年間の区切りを迎え、これからの5年間の新たなスタートに向けて、以下の4点について確認された。

(1)外部との連携により、経済活性化につながる具体的な取組みの成果を、これからの5年間で出していくことの重要性。

(2)長崎がおもしろいという評価が全国に広がり、人が集まり、そして、ここでまた新しいこと・おもしろいことが起こる、という大きな流れをつくる意思表示としてのオープンイノベーション宣言であること。

(3)特に、新幹線開業効果の最大化、出島メッセ長崎、長崎開港450周年、長崎市恐竜博物館のオープン、地域課題解決に向けた新しい各種プロジェクトの成功に向けた連携の重要性。

(4)当面の最重要課題としての、コロナ感染症拡大防止と経済の両立の施策、各分野で強力に推進していくことの必要性。

 次回の「第23回 長崎サミット」は、2021年6月2日(水)に開催予定。今回のオープンイノベーション宣言を機に、経済・地域活性化につながる具体的な成果、「おもしろい長崎」の実現に期待し、これからの長崎の取組みに注目したい。

(画像協力:NBC長崎放送、取材、撮影、記事、編集・制作:@株式会社グッドウェイ )




12:39 | 写真:金融・IT業界向け




 

【免責事項】
サイト掲載情報の正確性、および完全性については最善を尽くしておりますが、その内容を保証するものではございません。また利用者が当サイト、およびサイトに関連するコンテンツ、リンク先サイトにおける一切のサービス等を利用されたことに起因、または関連して生じた一切の損害(間接的、直接的を問わず)について、当社、当サイト、投稿者および情報提供者は一切の責任を負いません。

Copyright © 2010- GoodWay Inc. All rights reserved.