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2021/03/01

【グッドウェイ】地政学リスクの高まりを見据えたAML / CFT態勢の高度化~第13回「AMLコンファレンス2021オンライン」を開催!

| by:ウェブ管理者


 2021年2月19日(金)~22日(月)、グッドウェイは「第13回 AMLコンファレンス2021 ~地政学リスクの高まりを見据えたAML / CFT態勢の高度化」を開催した。 

 今年で13回目の開催となる本コンファレンスでは、「地政学リスクの高まりを見据えたAML/CFT態勢の高度化」をテーマに、警察庁、財務省、金融庁といった関係当局や金融機関の実務者、専門家によるマネー・ローンダリング防止に向けた規制や最新の取組み、実務と課題などが参加者に共有された。



 冒頭の「本日のプログラム解説」では、小野 勝司氏(有限責任あずさ監査法人 ディレクター)が2日間のプログラム概要を紹介した。


 【特別講演】 「マネー・ローンダリング対策の現状と課題」では、花井 稔氏(警察庁 組織犯罪対策企画課 犯罪収益移転防止対策室長)が、令和2年版の犯罪収益移転危険度調査書の記載に触れながら、マネーロンダリング等の対策について解説した。



 【講演】「AML/CFT対策におけるネットワーク分析の活用」では、内山 剛氏(SAS Institute Japan ソリューション統括本部 Fraud & Security Intelligenceグループシニアマネージャー)がネットワーク分析の基礎、海外の取り組み状況、AML/CFTにおける分析などについて講演した。


 【講演】「新たな脅威の把握:AML対象範囲を拡大して検知機能を最大限に高める」では、マシュー・フィールド氏(NICE Actimize APAC市場ディレクター アンチマネーロンダリング担当)および斉藤 麻由子氏(NICE Actimize プリセールス)が、規制が金融機関に与える影響、暗号資産の脅威、貿易におけるマネロンなどについての講演やデモを行った。


 【特別講演】「マネロン・テロ資金対策における最近の動向とFATF相互審査」では山本 祐実氏(財務省 国際局 資金移転対策室長)が金融活動作業部会の概要、FATF勧告や相互審査、金融機関の予防措置に係る勧告や法令などの他、海外の違法取引に関するFATFレポートなども紹介した。


 【講演】「FATF第4次審査後を見据えた、金融機関における態勢構築上の留意点」では小野 勝司氏(有限責任あずさ監査法人 ディレクター)が、FATF第4次審査結果・スケジュール(全般)、同3次および4次審査結果振り返り、4次審査後に想定される当局動向、足元の当局・業界動向などについて解説を行った。


 【講演】「海外送金および輸出入取引における海外企業の実態・実質的支配者確認の重要性」では草羽 宏和氏(ビューロー・ヴァン・ダイク カントリーマネジャー)が、米国、中国、EU、FATFなど、AML/CFTの世界の最新情報やKYCC(Know Your Customer's Customer)の重要性と効率化などについて講演した。


 【講演】「法人に関わるKYC業務自動化とRegTechの役割」では、レイチェル・ウーリー氏(Fenergo 規制分析チーム グローバルディレクター)および木村 真二氏(Fenergo Japan セールスディレクター)が、2021年の展望として現在の規制環境が金融機関に与える影響、KYCプラットフォーム活用の広がり(ESG投資分野など)などについて講演した。


 【特別講演】「マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策をめぐる国際動向及び我が国の対応」では尾崎 寛氏(金融庁 総合政策局 マネーローンダリング・テロ資金供与対策企画室長)が、金融庁ガイドラインへの各金融機関の対応について御礼、パブコメを受けて第2回改定を行うガイドラインおよび新設するFAQの時期の見通し、FATF報告書公表の目途などについて冒頭に語った後、マネロンに係る我が国の現状、FATFとその取り組み、金融機関のマネロン対策、金融庁の取り組みなどについて講演を行った。



 【パネルディスカッション】「FATF第4次対日相互審査後の規制・監督強化を見据えて -現状と課題-」にはパネリストとして、永渕 大輔氏(三菱UFJ銀行 グローバル金融犯罪対策部 グローバル金融犯罪対策室(日本)室長)、石川 徹氏(みずほ銀行 コンプライアンス推進部 副部長)、植田 敬氏(三井住友銀行 コンプライアンス部 AML金融犯罪対応室 室長)、鈴木 仁史氏(鈴木総合法律事務所)が出演。モデレーターを小野 勝司氏(有限責任あずさ監査法人 ディレクター)が務めた。



 パネルでは冒頭の自己紹介の後、貿易金融取引のデューデリジェンス、リスクベースの顧客管理といった個別テーマについて、パネリストが各行の取り組み状況などを紹介。また、終盤には鈴木氏が「弁護士から見た金融機関のAML/CFT、反社対応」をテーマに、金融機関の金融犯罪への取り組みのポイントなどについて解説した。


 ランチタイムの時間を利用し、協賛企業によるピッチ(ショートプレゼン)やプロモーションムービーの映像も配信された。


 【講演】「キャッシュレス決済不正利用ケースから考える 新たな不正パターンに追随する不正利用予測検知 ~機械学習の予測モデルを取り入れたリアルタイムモニタリング~」では、 妹尾 明氏(アルテアエンジニアリング Data Analytics事業部 ビジネス開発ディレクタ)、福島 誠二氏(アルテアエンジニアリング Data Analytics事業部 シニアアプリケーションスペシャリスト)が、キャッシュレス決済時代のリスク管理と課題や予測見地の仕組みの説明およびデモを行った。


 【講演】「AMLにおけるベストプラクティスとテクノロジーの活用」では井浪 皓之氏(Accuity日本オフィス カントリーマネジャー)が、AMLにおけるテクノロジーの役割、未来の変化に備えることの重要性、課題とベストプラクティスについて詳しく語った。



 【講演】「最新国内事例から導く、第1.5線~第2線担当部署の業務効率化および自動化」では伊勢村 哲司氏(アルテリックス・ジャパン 金融/エンタプライズ ビジネス ユニット ディレクター)、酒井 信吾氏(アルテリックス・ジャパン セールス・エンジニア)から事例動画の紹介やアルテリックスとは何か、CIFクレンジング等についての講演が行われた後、ネットワーク分析のデモも行われた。


 【講演】「AMLにおけるリスクベース・アプローチ:AIで効率性と精度を向上」ではポヤタ・ジュリア氏(コマーチ 金融ソリューション部 ビジネス開発マネージャー)が、リスクベース・アプローチに基づいているAI活用方法を中心に紹介した。


 【講演】「FATFの第4次審査後を見据えた対応のポイント!~クレーム対応の軽減も可能な最新のAML対策とは~」では吉元 利行氏(ジンテック シニアアドバイザー 現代ビジネス法研究所 代表)、辻道 地紘氏(ジンテック ソリューション営業部)が、2019年秋に実施されたFATFの審査後に明らかになった課題を踏まえて、金融機関が行う取引時確認、疑わしい取引のチェックなどについてどのように対応していくべきかの解説、およびクレーム対応削減も可能な最新のAML対策についての紹介を行った。

 テクノロジーの進化、金融犯罪の手口の巧妙化等により、AML/CFTの対象が広範囲かつ複雑化する中、開催を通じて最新の動向や情報、ベストプラクティスを参加者に共有する「AMLコンファレンス」の次回開催は2022年2月を予定しており、早ければ2021年12月下旬頃よりグッドウェイのWEBサイト上で募集を開始する予定だ。

(取材、撮影、記事、編集・制作 : GoodWayメディアプロモーション事業部 @株式会社グッドウェイ )






16:53 | 取材:金融・IT業界向け

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