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2017/03/30

【内外為替一元化コンソーシアム】ブロックチェーン関連技術(分散台帳技術)を活用し、外国為替に加えて内国為替も一元的に扱う決済プラットフォーム「RC クラウド」実用化試験の完了報告会を開催!

| by:ウェブ管理者


 2017年3月2日(木)、国内の43銀行(2017年1月末時点)が加盟する「内外為替一元化コンソーシアム(事務局:SBI ホールディングス/SBI Ripple Asia)」は、ブロックチェーン関連技術(分散台帳技術)を活用し、外国為替に加えて内国為替も一元的に扱う決済プラットフォーム「RC クラウド」の実用化試験完了報告会を東京・品川プリンスホテルで開催した。

 「内外為替一元化コンソーシアム」は、2016年10月にブロックチェーンに代表される最先端技術を活用し、真に効率的な決済を実現することを目的に発足された組織で、単に実証実験することに留まらず、実用化による社会貢献を目指している。構想発表段階では15行ほどの参加を見込んでいたものの、地方銀行を中心に反響は大きく、2017年1月末時点で加盟銀行は43行、報告会開催時点では47行に拡大しているという。



 会場となった品川プリンスホテル メインタワー34階の宴会場には、決済プラットフォーム「RC クラウド」のデモ、実用化へのロードマップなども発表されるとあって、多くの銀行関係者や報道陣などが集まった。



【挨拶】内外為替一元化コンソーシアム会長 りそな銀行 常務執行役員 中尾 安志氏

 中尾氏は挨拶で、「ブロックチェーン関連技術を用いて365日、24時間、リアルタイム且つ低コストで利用できる革新的な送金プラットフォームを確立すべく発足し、本日現在で47行が参画、このペースでいけば4月には50行を超えるとみている。また、グローバルでは実証実験から商用化に移りつつあることから、本コンソーシアムでも商用化への取組を本格化していきたい。」などと今後の意気込みを挨拶で語った。 



【講演】「内外為替一元化コンソーシアム 成果発表」SBI Ripple Asia 代表取締役 沖田 貴史氏

 沖田氏は冒頭に参加金融機関の推移や概要について触れた後、コンソーシアムの目的は最先端技術の活用による真に効率的な決済を「銀行」と「その顧客」のために実現することだとして、具体的な目標として「国内外為替の一元化」、「24時間リアルタイム決済」、「送金コストの削減と新市場の開拓」の3つを挙げた。その後、コンソーシアムが基盤として活用するRipple solutionについてを解説したあと、瞬時にして送金結果が反映する内国為替送金&外国為替送金のデモンストレーションを行ってみせた。



【講演】「フィンテック、国内外為替を取り巻く法的整備」森・濱田松本法律事務所 パートナー 堀 天子氏

 堀氏は、国内外為替を取り巻く現在の状況、および国内外為替における課題と検討について語った後、本コンソーシアムにおける法的検討の状況について詳しく解説した。



 すべての講演が終了後、懇親会の前に登壇者や参加行によるフォトセッションの時間が設けられ、全員で記念写真に収まった。参加行はこちら(ページ中段)をご覧いただきたい。



 懇親会にも多くの銀行関係者が参加し、終了まで歓談の時間を過ごした。



「RC クラウド」のイメージ図 (図は事務局提供)


 最後に、「RC クラウド」の概要について図で簡単に説明したい。左が全銀ネットやSWIFTを使った従来の送金のシステムで、右側が「RC クラウド」を活用した「内外為替一元化」の構想図。前述の通り、「RCクラウド」の構築は、Ripple社の次世代決済基盤(Ripple solution)をクラウド上に実装する日本発・世界初の試みだが、今回の実証実験では商用化段階と同程度の「RCクラウド」上に構築されたRipple solutionを利用しての外国為替/内国為替の送金機能が、PoC(Proof-of-Concept)環境で動作することが確認されたという。



「RC クラウド」のロードマップ(図は事務局提供)

 2017年3月の構築完了を経て、第一弾として同年秋~冬頃の外国為替における商用利用の開始を目指している。実証から商用化に移りつつあるブロックチェーン関連技術の活用が加速されるなか、本コンソーシアムは日本発の試みが世界展開に繋がることを目指して活動を継続していく意向だ。 

(取材、撮影、記事、 編集・制作: 柴田 潔 @株式会社グッドウェイ )




16:03 | 写真:金融・IT業界向け




 

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