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2015/12/22

【KPMGコンサルティング】FinTechビジネスの実態とその未来、FinTechを活用した新たなビジネスモデルを考える「KPMG FinTechセミナー」を開催!

| by:サイト管理者

 2015年12月14日(月)、KPMGコンサルティングは、あずさセンタービル(あずさ監査法人東京事務所:飯田橋)において、新規事業およびFinTech関連部門の担当者向けにFinTechを活用したビジネス事例をメインに解説する、KPMG FinTechセミナー「FinTechビジネスの実態とその未来 ~FinTechを活用した新たなビジネスモデルを考える~」を開催した。(定員:100名)




 開会の挨拶は、KPMGコンサルティング パートナー 入江 孝弘氏が登壇。参加者へのお礼の言葉と共に、今回セミナーではKPMGジャパンとして、監査、法務、コンサルティングが横断的に企画し、金融/非金融においてさまざまな可能性を秘めた”FinTech”をテーマに事例を共有し、意見交換ができる場となればと背景について紹介した。

 最初の講演は、「FinTechビジネス立上実績から見た成功要因・失敗要因」と題して、KPMGコンサルティング シニアマネジャー 工藤 雄玄氏が登壇。FinTechにより新たなライフスタイルが創造される中、特に決済についてのトレンドや変化に触れ、消費者のライフスタイルの接点を還流させるエコシステムの構築がカギを握るとする一方、これまでのFinTechビジネス立上実績から見た企画・実行段階におけるアプローチについて解説した。



 講演「可視化・分析から、自動化・問題解決へ」では、マネーフォワード 取締役 Fintech 研究所長 瀧 俊雄氏が登壇。同社が提供する個人向け自動家計簿・資産管理サービス「マネーフォワード」と、法人向け「MFクラウド」についてサービスの概要と事業モデルや各社との提携スキームについて解説。可視化の効果として、個人においては改善や学習を通じて意思決定と取引のラグを解消すべく、また、法人においてはPDCAの短縮と経営の高度化を挙げ、今後の展開について語った。

 講演「テクノロジーがお金のあり方を変える。SPIKEが見据える新しい経済圏」では、メタップス SPIKE事業統括責任者 荻原 充彦氏が登壇。AIを使ったデータ解析で意思決定を支援する一方、SPIKE(決済サービス)事業の描く経済圏の仕組みについて、コストを抑えて売上を向上させるべくSPIKEオートメーションとSPIKEコインを活用した循環のほか、AI活用として決済の不正検知や機械学習によるKPI予測などの取組みを披露した。




 用意された会場の席は、ほぼ満席。休憩時間には、隣接する広場にコーヒーが用意され、参加者同士でリラックスした様子で談話する姿も。



 講演「キャラクターIPで築く独自経済圏」では、バンダイナムコエンターテインメント NE事業部 マーケティングDV ネットマーケティング部 マネージャー 小俣 潤氏が登壇。キャラクターによるIP(intellectual property)戦略を強みに、ネットにおける独自のビジネス基盤としてBANDAI NAMCO iDによるプラットフォームを構築した背景に触れ、やりたいことがあるからお金を預けてもらえるとし、BANACOINバナパスポートなどグループ専用の仮想通貨を通じてビッグデータを活用したマーケティングサイクルの確立を目指し、子供から大人まで生活におけるタッチポイントを増やしていきたいとした。

 講演「ソフトバンク決済戦略におけるFinTech事例と今後の展開」では、ソフトバンク サービスコンテンツ本部 決済ビジネス推進統括部 決済ビジネス企画部 部長 / ソフトバンク・ペイメント・サービス 事業企画本部 事業企画部 部長 榊原 一弥氏が登壇。決済に関する日本の現状に触れ、通信事業者の最大の資産として信用情報/本人確認を挙げ、ポストペイドが多くを占める日本における与信機能やリアルタイムスコアリングを活用した通信料金と合わせた引落とし機能のほか、プリペイドカードや高額な与信をカバーするKCカードのM&A、オートチャージによるバーチャルクレジット機能などを紹介。パートナーシップによる新しい世界の創造を目指したいとした。




 また、パネルディスカッション「FinTechの現状と新たなビジネス機会の創出」では、工藤氏、瀧氏、荻原氏、小俣氏、榊原氏のほか、インフキュリオン 代表取締役 丸山 弘毅氏がスピーカーとして登壇、KPMGコンサルティング ディレクター 東海林 正賢氏がモデレーターを務めた。

 パネルでは、「円などの通貨は今後も存続すると思いますか?また、仮想通貨として勝ち残るための条件は何か?」、「フィンテックによる3年後、5年後、10年後、日本におけるFinTech企業は金融ビジネスをどう変えるか。FinTech企業は本当に脅威となりうるのか。」、「新規事業という観点での立ち上げた際、もっとも苦労した点」などのテーマについて、登壇者からそれぞれの私見が披露された。創業時の動機や背景、立ち上げプロセスなどを振り返り、実体験に基づく本音ベースの話に参加者は引き込まれた。



 全てのプログラムが終了し、懇親会へ。KPMGコンサルティング ディレクター/米国公認会計士(ワシントン州) 林 拓矢氏より参加者への御礼の言葉と共に、日本のFinTechの更なる発展を願い、乾杯の挨拶が行われた。

◎取材を終えて

 今回のFinTechセミナーには、金融機関やカード会社、メッセージサービスをはじめ、多数のユーザーを抱える事業会社の営業推進、事業開発、ビジネスソリューションに関わる担当者が訪れた。懇親会では、登壇者の全員が参加し、普段ではなかなか機会のない対話を真剣かつ楽しく過ごす様子が印象に残った。多くの学びのあったセミナーの中の一つとして、講演の中で出た、”やりたいことがあるからお金を預けてもらえる”(小俣氏)の言葉に、あらためてユーザー視点の興味関心とエクスペリエンスの追求、持続的発展を実現するためのサービスへの強い想いこそが成功の要因であることを感じさせられる貴重な場となった。今後のKPMGコンサルティングの取組みと、同社のクライアントとの新しいビジネスモデルの創造に期待したい。

(取材、撮影、記事、編集・制作 : GoodWayメディアプロモーション事業部 @株式会社グッドウェイ )




06:41 | 写真:金融・IT業界向け




 

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