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2015/08/03

【サンガード・ジャパン】リコンサイル分野の最先端イノベーションを探り、業務を進化させる方法を見出す、東京アメリカン・クラブにおいて特別イベント「リコンサイル業界のイノベーション」を開催!

| by:サイト管理者


 2015年7月7日(火)、サンガード・ジャパンは、港区麻布台にある東京アメリカン・クラブにおいて関係者を招き、リコンサイル分野の最先端イノベーションを探り、業務を進化させる方法を見出すべく、特別イベント「リコンサイル業界のイノベーション」を開催した。



 この日は、サンガードのリコンサイル・ソフトウェアである IntelliMatch  シニア ソリューション コンサルタント の リチャード・ウィルコック(Richard Willcock)氏より 、なぜリコンサイル(データ照合処理)が最適な資金管理の基盤となるのか、そしてリコンサイル・プラットフォームがどのような形でコストの削減につながるかについて解説。同社 マーケティングディレクター 馬 悦氏が司会を務めた。



 最初の挨拶は、同社 COO APAC Asset Management エドワー・ラカリエ(Edouard Lacarriere)氏が登壇。参加者へのお礼の言葉と共に、当日のアジェンダの紹介とサンガードの概要について説明した。



 同氏によると、サンガードは、25,000社にのぼる顧客、17,000名の従業員を抱え、アジア太平洋地域においても12ヶ国18拠点で4,500名の従業員を擁するグローバル金融サービスプロバイダーであり、日本拠点では50名体制でサービスの提供とサポートを行っているという。



 続いて、リチャード・ウィルコック氏が登壇。「リコンサイルの一元化は資金管理最適化の基礎」と題して、銀行のリコンサイルにおける規制や課題、最適化の方法、同社のサポートについて解説した。同氏によると、2008~2009年に発生した金融危機を背景とした様々な規制の強化によって、ビジネス上の外的な要件のみならず、社内でも資金管理に関するオペレーションの精度向上やリアルタイム性、モニタリングやレポーティングにおける効率化を求める動きが強まっているという。日中のステートメントの管理を高度化することにより、利ザヤを稼ぐためのマーケット戦略の立案やオーバーナイトチャージが発生しないような調整など最適化が図れるようになる。

 一方で最適化に向けた課題として、複雑なデータのリアルタイム転換、精度向上と資金調達の意思決定、システム統合と自動化、法令順守の履行の4点を挙げた。そして、その課題への具体的な取組みとして、日中ポジションの算定、予定ポジションと限度の監視、支払い管理、報告書作成用のデータ収集の簡素化(ビジネスインテリジェンス)などリコンサイルに付随するプロセスの詳細について解説した。

 また、サンガードによるサポートとして、初期ポジション精度の確立、キャッシュフロー検証の実施、日中流動性の監視、決算処理の自動化について紹介、パッケージやテンプレートの活用によって効率的かつ的確に業務を行えるよう支援ができるとした。



 休憩を挟んだ後、「Creating Enterprise Reconciliation Platform to Lower Operational Costs」と題して、銀行のリコンサイルの現場における課題と対応について更に詳しく解説。規制や内部管理の強化、デリバティブをはじめとする新しいアセットクラスの対応やマイナス金利への対応など、リコンサイルはオペレーションレベルからリスク管理の中心的な位置づけへと変化している。また、透明性を高め、社内外の厳しい目で頻繁にチェックするなどリコンサイルを取り巻くステークホルダーや処理量は増え続けており、スタッフの増員や内製システムにより対応する一方、全体コストの20%を占めるといわれているバックオフィスのコスト削減には処理の一元化とパッケージを活用したプラットフォームの整備による自動化が欠かせないとした。

 また、成長のステージにおけるリコンサイルの最適化については、自動化後に残っている例外処理など手作業の発生頻度や問題点の把握など、継続的に”プロセス”をウォッチしていくことが重要だとし、一元化による簡素化やスケールメリットを最大限に活かすためにはリコンサイルに関するトレンドを把握し、システムやプロセスを見直し、環境の変化に応じて常に改善し続けていくことが重要だと締め括り、IntelliMatchのデモンストレーションを行った。



 最後にサンガード・ジャパン 代表取締役 仁木 清 氏より挨拶。今回のリコンサイルについては金融関係を中心にお話をさせて頂いたが、金融以外のさまざまな業態や業務における情報のやり取りに使えるので、ぜひ皆さまのヒントになることを願っているとし、締め括った。その後、用意された東京アメリカン・クラブのディナーと共にネットワーキングが行われた。



 サンガードは、アセット・マネジメント、ブローカレッジ、バンキング、資本市場、コーポレートリクイディティ、ウェルス・マネジメントのほか、保険やエネルギーなどのセクターに向けて、世界の金融システムを支えるソフトウェアを常に発展させるというミッションのもと、25年もの間、システム管理およびソフトウェア開発に携わり、その経験をもってグローバルに金融業界をリードしている。



Q1 . 今回の来日の目的について教えてください。

 サンガードは日本市場を重要視しており、IntelliMatchを活用した事例を様々なイベントを通じて紹介するために来日しました。IntelliMatchの導入により、規制に沿った透明性の高いオペレーションとデータ処理の自動化を実現し、銀行や金融機関におけるリコンサイルや例外処理の管理にかかるコストの削減に成功しています。

Q2 . 世界と日本における IntelliMatch のユーザー企業名、業種、企業数などを教えてください。

 サンガードはグローバル企業であり、IntelliMatchは世界で400社以上、日本でも大手銀行、保険会社、グローバル物流会社など6社の導入実績があります。変化する日本市場において、IntelliMatchが有する価値を最大限に提供することができると考えています。

Q3 . その中の一例として IntelliMatch 導入によるコスト改善効果を具体的な数字で教えて頂けますか。

 一般的に例外処理は自動化処理に比べて50倍(※1)のコストがかかると言われており、自動化の推進により大幅な改善効果が期待できます。IntelliMatchは銀行、ATM、クレジットカードなど様々ンなトランザクションデータを一元的にリコンサイルし例外処理をサポートします。また、シングルプラットフォームへの統合によるコスト削減効果は20%(※2)以上あると言われており、オペレーションチームの最適なビジネスの成長に貢献できると思います。欧州の大手銀行であるノルデア銀行では、IntelliMatch の活用により150%以上のトランザクション増加をスタッフの増員なく対応しています。
 
Q4 . 世界と日本を比べて、日本固有の課題があれば教えてください。

 複雑な信託業務や規制対応など、日本市場におけるリコンサイル業務には特殊なタイプのトランザクションが大量に発生しており、自動化ツールのニーズは高く、銀行では一元的なプロセスの統合と標準化が求められています。

Q5 . ひと言、メッセージをお願いいたします。

 規制やコンプライアンスの要求にしっかり対応し、長期間にわたる最適化とコスト削減を図るためには、データ処理の自動化やマッチングをはじめとするリコンサイルの高度化とシステム導入は金融機関にとって要となります。ぜひIntelliMatchのメリットを最大限に活用頂けたらと思います。

(※1) SWIFT 統計レポート参照
(※2) Aite 調査レポート参照


IntelliMatch について
 サンガードの リコンサイル・ソフトウェア IntelliMatch Operational Controlは、先進的なリコンサイル・ソリューションを通じて、銀行やブローカーなどの金融機関が、それぞれの中核ビジネスを支える会計、トレーディング、商取引活動、リコンサイル業務をより適切に管理しながら、関連するコストとリスクを最小限に抑えることができるように支援します。IntelliMatch Operational Controlは、リコンサイル・ソフトウェア・ソリューションのスイートであり、企業規模のリコンサイル、ノストロ勘定のリコンサイル、コンファメーション・マッチング(約定データ照合)、ATMのリコンサイル、デリバティブのリコンサイル、支払調査、そして例外管理のソフトウェアのほか、ビジネス・インテリジェンスおよびワークフロー・ソリューションを組み込んでいます。詳細については こちらをご覧ください


 サンガードは、2015年7月2日(木)・3日(金)に野村コンファレンスプラザ日本橋で行われたグッドウェイ主催「GMS2015:FinTechが導く金融サービスの未来~企業の経営モデルと人々のライフスタイル~」において、サンガード 北アジアセールスマネージャー マイケル・ライアン氏が登壇し、講演『リコンサイル照合処理の増大: 規制、透明性、コスト削減への実務的な対応』を行った。今後の取り組みに注目したい。

(取材、撮影、記事、編集・制作:グッドウェイ メディアプロモーション事業部 )



16:15 | 取材:金融・IT業界向け

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